オオシロフクモバチ(オオシロフベッコウ)
巣穴を掘るオオシロフクモバチを見つけました。
近所の公園でも珍しくないクモバチですが、営巣を見るのは久しぶりです。
大顎で砕いた土を後退りしながら前脚で掻きだします。手前の草が撮影の邪魔になるので、ハチの頭が穴に隠れている隙に少しずつ引き抜きました。
麻酔した獲物は巣穴掘りの間近くのツユクサの葉の上に置かれていて、ハチは時々作業を中断して獲物の様子を見に来ます。
掘り始めてから20分ほどで、穴はハチの全身が隠れるくらいの深さになりました。
巣穴が完成するといよいよ獲物を運び始めます。
大顎で歩脚の根元をくわえて引き摺っていきます。
巣穴までの2mばかりの道中は雑草や枯葉など障害物が多く、また一度は獲物を離れて巣穴の様子を見に来たりして時間を食いましたが、運び始めて3分足らずで
巣穴に到達しました。
獲物を巣穴に収めたあとこの姿勢でしばらくじっとしていました。産卵していたのでしょう。
巣穴の閉塞を始めました。掘るときとは逆向きになって土を掻きこみ、あっという間に埋めてしまいます。
埋め戻し作業の合い間には腹部を上下に高速で振動させ、強く曲げた腹部の先で土を叩いて地固めをします。
埋め戻しと地ならしが終わると次は巣穴の周囲の偽装作業です。
石ころや木片、枯葉や枯れ枝など近くで手に入るものを手当たり次第に運んできて巣穴があった場所の上に撒き散らします。
見ているこちらがもう充分だろうと声をかけたくなるくらい、念入りに仕事を続けていました。
(2013.08.09・明石公園)
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