クサカゲロウの繭に産卵するヒメコバチの一種(改題)
* 2013.09.09・追記とタイトル変更 *
当初ハチの科名をコガネコバチ科としていたのですが、ezo-aphidさんからのご指摘でヒメコバチ科であることが分かりましたので、タイトルを変更しました。
クサカゲロウに寄生するヒメコバチとしては、以前BABAさんのブログでBaryscapus属と思われる種が寄主の繭から出てきたところを捉えた写真が紹介されています。下の写真もそれに近い種なのかも知れません。
先月末から我が家に1台きりのパソコンの具合が悪くなりしばらく更新を休んでいました。まだXPを使っていたこともありこの機会に買い換えることにして、昨日ようやく届いた新しいパソコンで一週間ぶりの記事更新です。
冬場でもないのにふと気になって剥がしてみたケヤキの樹皮ですが、下から出てきたのはクサカゲロウの繭、とよく見るとなにやら黒いものがくっついています。
嬉しいことに繭に産卵中の寄生バチでした。体長1.7mmくらいの、コガネコバチの一種のようです。
ハチが産卵管を刺しているのは繭の下の部分というか、樹皮に接する部分に近いあたりなので、レンズを幹に擦りつけるようにして撮ったのですが背面の様子がよく見えません。
上の写真からかなり時間が経って体の向きを少し変えたのでどうにか顔面を撮ることができました。例によってピントが浅いので2枚並べています。
ハチが産卵中の繭のすぐ下にもう一つの繭があって、やがてこちらでも産卵を始めるかと期待していたのですが、2時間近くあたりをうろついた後戻ってきてもまだ同じ場所で産卵を続けていました。
クサカゲロウの繭からはヒメバチの仲間やクロバチの一種も出てくるそうですが、このコガネコバチはクサカゲロウに直接寄生するのか、それとも二次寄生なのか、よく分かりません。
(2013.8.29・明石公園)
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コメント
お待ちしてました。また、ちょこちょこ寄りますね。
投稿: ハル | 2013年9月 8日 (日) 10時33分
こんばんは、
パソコン新調、おめでとうございます。
確かに、前にお持ち帰りしたクサカゲロウの繭から出てきたヒメバチとは、大きさも形も違っていますね。
クサカゲロウの繭でも、結構いろんなことが起こっていて、虫の世界って本当に凄いです。
投稿: そら | 2013年9月 8日 (日) 18時17分
ハルさん、こんばんは。はじめまして、と言うべきでしょうか。
機械の不調にかこつけて約一週間、いい休養になりました。
またときどき覗いてみて下さい。
そらさん、こんばんは。
今度こそはちょっと張り込んで、と思いながらまたまた安物を買ってしまいました。いつまで使えることやら。
私もそらさんのように繭を持ち帰れば良かったのですが、産卵中を邪魔するのも気が引けてそのまま置いてきました。そらさんが羽化させたようなヒメバチの産卵も一度見てみたいですね。
投稿: おちゃたてむし | 2013年9月 8日 (日) 20時24分
コガネコバチ科としては、触角節数が少なめに見えます。触角節数やふ節数を画像からとらえるのは難しいのですが、全体像からはBABAさんの「?Baryscapus sp.」(2011.11.02)に近いように思えてなりません・・・・・・。
投稿: ezo-aphid | 2013年9月 9日 (月) 21時17分
ezo-aphidさん、引き続きのコメントありがとうございます。
なんとなく体色や全体の感じからコガネコバチ科と決めつけていたのですが、ご指摘どおりヒメコバチ科のようですね。触覚の節数の少ないのにも気づかなくてお恥ずかしい限りです。
BABAさんの記事は見ていたはずなのですが覚えていませんでした。BABAさんのとはどう見ても別種ですが、こちらも同じTetrastichinae亜科だとすればOomyzusかBaryscapusのどちらかである可能性が高いということですね。
とりあえずタイトルの科名を直しておきます。
投稿: おちゃたてむし | 2013年9月 9日 (月) 21時46分