クチジロハススジハマダラミバエ Anomoia leucochila Ito
* 2013.09.28・追記 *
ezo-aphidさんから翅紋や「口縁の白帯」が「クチジロ」の特徴に一致しているとのコメントをいただきましたので、タイトルから?を外しました。
実は2ヶ月ほど前の記事にも良く似た種を同じ「クチジロハススジハマダラミバエ?」というタイトルで出したのですが、そちらの方はezo-aphidさんからのご指摘でクチジロではなく同じAnomoia属のオスグロハススジハマダラミバエA.okinawaensisである可能性が高いことが分かりました。
で、今回撮影した個体は翅の斑紋が上記オスグロとは異なっていてまた別種のようです。この斑紋を先の記事へのコメントでezo-aphidさんに教えていただいた大阪府立大学ハーモニー博物館のサイトで見られるAnomoia属5種のホロタイプ標本と見比べてみると、どうも今度こそクチジロハススジハマダラミバエA.leucochila Itoなのではないかと思えてきました。
Anomoia属はこの5種を含めて国内に11種いるそうですし、翅の斑紋の比較だけでは決められないとは思いますが、下の写真に見られる顔面下部を横切る白い帯が和名の由来なのではないかという気もしてきて、再度「クチジロハススジハマダラミバエ?」というタイトルを掲げてみました。
レンズに向かって翅を立てて斑紋を誇示するような、ミバエ類独特の動きです。
すぐに逃げてしまったので背面像はこんなものしか撮れませんでした。わずかに見える腹端の形から判断するとこれも雌のようですが、前回の「オスグロ」と比べると体色がやや赤っぽく、特に小楯板の色が違います。葉はアラカシの新葉でした。
(2013.09.23・明石公園)
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コメント
こんばんわ。
ご推測通りで、検索表にも「口縁の白帯」を特徴としていて、これがクチジロの由来ですね。ここの写真は、原図よりも斑紋が鮮明で判りやすいです。1枚目の写真に後縁基部の小さな白円が見えますが、これが翅脈で分割されてるのも特徴のひとつだそうです。
投稿: ezo-aphid | 2013年9月27日 (金) 21時18分
ezo-aphidさん、おはようございます。
顔の白帯がとても目立つので今度こそ本物かと思っていましたが、やはりこれがクチジロでしたか。
以前はこのような斑紋を持つミバエはどれも同じように見えていましたが、ご近所だけでも多くの種がいることに驚きます。
タイトルの?を外しておきます。ありがとうございました。
投稿: おちゃたてむし | 2013年9月28日 (土) 06時43分