シルベストリトビコバチの寄主体液摂取行動?
カラタネオガタマの葉の裏に点々と黒いトゲコナジラミがついているのでルーペで探してみると、やはりこのコバチが徘徊していました。体長0.6から0.7mmくらいです。
昨年の今頃、やはり同じ組み合わせでハチがコナジラミに産卵するところを掲載していますが、今回は別の場所です。ハチの方はミカントゲコナジラミの天敵として導入されたシルベストリコバチ Encarsia smithi で間違いなさそうですが、トゲコナジラミの方は不明です。
1枚目とは別個体ですが、産卵中のようです。コナジラミはかなり小さめです。
産卵管が見えにくいので角度を変えてもう1枚。今度は手前にあるコナジラミの卵の抜け殻が邪魔をしてやっぱりよく見えません。
しばらく産卵姿勢を続けていた後体を反転させ、それまで産卵管が刺さっていたあたりに口を近づけました。
以前BABAさんのブログで紹介された寄主体液摂取(Host-feeding)と同様の行動だと思うのですが、肝腎のハチの口器のあたりがはっきり見えず、実際にどうなっているのかよく分かりません。しかしかなり長い間この姿勢を続けていました。はじめ産卵管を突き刺していたので当然産卵をしているものと考えましたが、こうなると単に体液を吸うためだけの行動だったのではないかという疑問も生じてきます。
これはまた別の葉の別個体で、この場面に至る前の行動は見ていませんが、やはり同じように産卵管を刺した後その傷口を舐めているのではないかと想像しています。
最後にやはりコナジラミの間を歩き回っていた黒っぽい個体です。
ピントが浅いので2枚並べています。体長約0.5mmと一回り小さく、その割りに触角が長いようで、同種の雄ではないかと思うのですが、どうでしょうか。
* 2013.09.22・追記 *
やはり同種の雄としていいようです。(ezo-aphidさんのコメント参照)
(2013.09.12・奥須磨公園)
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コメント
たぶん、正解と思います。下記のサイトの4頁下段に、雌雄の写真が載っています。比較するには少し粗いのですが、情報源は信頼できるものです。トビコバチの翅は、雌に斑紋があっても、雄では透明化することが多いようですし。
www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/gaicyu/siryou2/pdf/sougou.pdf
投稿: ezo-aphid | 2013年9月21日 (土) 21時52分
ezo-aphidさん、こんばんは。
やはりこれが雄なんですね。
ご紹介いただいた「チャトゲコナジラミの防除マニュアル」の中の他の記事も、あちこち拾い読みしただけですが勉強になりました。
ありがとうございました。
投稿: おちゃたてむし | 2013年9月22日 (日) 20時02分