« イスノキエダコタマフシとイスノタマフシアブラムシ(改題) | トップページ | トゲコナジラミの一種(Aleurocanthus sp.) »

2013年9月21日 (土)

シルベストリトビコバチの寄主体液摂取行動?

カラタネオガタマの葉の裏に点々と黒いトゲコナジラミがついているのでルーペで探してみると、やはりこのコバチが徘徊していました。体長0.6から0.7mmくらいです。

_dsc99962
昨年の今頃、やはり同じ組み合わせでハチがコナジラミに産卵するところを掲載していますが、今回は別の場所です。ハチの方はミカントゲコナジラミの天敵として導入されたシルベストリコバチ
 Encarsia smithi で間違いなさそうですが、トゲコナジラミの方は不明です。

_dsc01202
1枚目とは別個体ですが、産卵中のようです。コナジラミはかなり小さめです。

_dsc01352
産卵管が見えにくいので角度を変えてもう1枚。今度は手前にあるコナジラミの卵の抜け殻が邪魔をしてやっぱりよく見えません。

_dsc01652
しばらく産卵姿勢を続けていた後体を反転させ、それまで産卵管が刺さっていたあたりに口を近づけました。

_dsc01603
以前BABAさんのブログで紹介された寄主体液摂取(Host-feeding)と同様の行動だと思うのですが、肝腎のハチの口器のあたりがはっきり見えず、実際にどうなっているのかよく分かりません。しかしかなり長い間この姿勢を続けていました。はじめ産卵管を突き刺していたので当然産卵をしているものと考えましたが、こうなると単に体液を吸うためだけの行動だったのではないかという疑問も生じてきます。

_dsc02152
これはまた別の葉の別個体で、この場面に至る前の行動は見ていませんが、やはり同じように産卵管を刺した後その傷口を舐めているのではないかと想像しています。

_dsc00382
最後にやはりコナジラミの間を歩き回っていた黒っぽい個体です。

1
ピントが浅いので2枚並べています。体長約0.5mmと一回り小さく、その割りに触角が長いようで、同種の雄ではないかと思うのですが、どうでしょうか。
* 2013.09.22・追記 * 
やはり同種の雄としていいようです。(ezo-aphidさんのコメント参照)

(2013.09.12・奥須磨公園)

|

« イスノキエダコタマフシとイスノタマフシアブラムシ(改題) | トップページ | トゲコナジラミの一種(Aleurocanthus sp.) »

膜翅目」カテゴリの記事

半翅目」カテゴリの記事

コメント

たぶん、正解と思います。下記のサイトの4頁下段に、雌雄の写真が載っています。比較するには少し粗いのですが、情報源は信頼できるものです。トビコバチの翅は、雌に斑紋があっても、雄では透明化することが多いようですし。
www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/gaicyu/siryou2/pdf/sougou.pdf

投稿: ezo-aphid | 2013年9月21日 (土) 21時52分

ezo-aphidさん、こんばんは。
やはりこれが雄なんですね。
ご紹介いただいた「チャトゲコナジラミの防除マニュアル」の中の他の記事も、あちこち拾い読みしただけですが勉強になりました。
ありがとうございました。

投稿: おちゃたてむし | 2013年9月22日 (日) 20時02分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: シルベストリトビコバチの寄主体液摂取行動?:

« イスノキエダコタマフシとイスノタマフシアブラムシ(改題) | トップページ | トゲコナジラミの一種(Aleurocanthus sp.) »