クサイチゴコナジラミ?(改題)
* 2013.11.01・追記とタイトル変更 *
「コナジラミ写真集」のHepotaさんから早速、「クサイチゴとして良いかなぁ」とコメントをいただきました。ご紹介いただいた文献によれば葉脈に沿ってついた場合にはかなり細長い体型になるそうなので、最後の2枚も同種なのかも知れません(コメント参照)。ということでタイトルにはとりあえず?付きでクサイチゴコナジラミ(Pealius rubi Takahashi,1936)の名を掲げておきます。
クサギの葉の裏で見つけたコナジラミです。
外形が不定形なものが多いので最初カタカイガラムシの仲間かと思いました。Hepotaさんの「コナジラミ写真集」の寄主索引を引くとクサギにつくものとしてタバココナジラミとクサイチゴコナジラミが挙げられていますが、そのどちらかでしょうか。
同じ個体の背面と側面です。体長約0.9mm、背面に長い毛が生えています。頭部付近の片側が括れているのはクサギの葉裏の毛に接しているせいのようです。たとえ邪魔者があっても移動せずにその場で成長を続けるということでしょうか。
こちらはすっきりした小判型をしています。体長0.8mm弱。
この2個体には眼らしきものが見えません。上が体長約0.9mm、下が0.7mm。
この二つはまた別種のように見えます。どちらもほぼ0.9mmです。
(2013.10.29・明石公園)
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コメント
おはようございます。
クサイチゴとしておいて良いかなぁ…
原記載(takahashi1936)には長さ0.63mmと書かれているのですが、takahashi1955には以下のように書かれおりそれっぽいです。
「Clerodendronの葉裏の葉脈にそって付いた場合、長さが横幅の2倍程度に細長くなり、また背面の刺毛がとても長くなる」
最後の2枚も同種で葉脈に沿っていない場合かもしれませんが、よくわかりません。
引用文献:
Takahashi, R. (1936) New whiteflies from the Philippines and Formosa (Aleyrodidae, Hemiptera). Philippine Journal of Science, 59, 217–221.
Takahashi, R. (1955) Odontaleyrodes and Pealius of Japan (Aleyrodidae, Homoptera). Mushi, 29, 9–16.
コナジラミ類の蛹殻が葉っぱの毛に邪魔されて括れているのはよく見ます。毛が多い葉っぱは天敵からの攻撃は受けにくいように思うので、有利な点もあるのかもしれません。
写真お借りしますね。
投稿: Hepota | 2013年11月 1日 (金) 07時38分
こんにちは、
以外に早い再開に喜んでいます。やっぱり、お馴染みさんのブログがお休みというのは、何となく寂しいものです(^^)。
コナジラミ、今年は目にしませんね、気温が下がってきたので、これから出会いがあるのかも知れませんが。
投稿: そら | 2013年11月 1日 (金) 12時36分
Hepotaさん、こんばんは。
「長い刺毛」からひょっとしてクサイチゴかなという気もしたのですが、Hepotaさんの写真とはかなり体型が違うのでやはり別種か、という方に傾いていました。葉脈に沿っている場合とそうでない場合にプロポーションが違ってくるとは想像しませんでした。また植物の毛に邪魔されて形がいびつになるのは普通のことなんですね。多くを見ていないのでこの種独特の現象かと思っていました。
とりあえずタイトルは?付きでクサイチゴコナジラミとしておきます。ありがとうございました。
「コナジラミ写真集」、とても充実してきましたね。たくさんの種のきれいな写真を見ていると自分でも探してみたくなります。写真はどうぞお使いください。
投稿: おちゃたてむし | 2013年11月 1日 (金) 19時46分
そらさん、こんばんは。
3週間ぶりの虫撮りで勇んで出かけたのですが収穫はさっぱりで、撮ってきたのはアブラムシやコナジラミなど小さな奴ばかりでした。
いっそ冬に入ってしまったほうが面白いものが見つかりそうな期待もあるのですが、さてこの冬はどうでしょうか。
投稿: おちゃたてむし | 2013年11月 1日 (金) 19時53分