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2013年12月19日 (木)

トビコバチ科の一種(Metaphycus sp.)

イスノキの葉裏で見つけたトビコバチです。
以前同じ場所のヘクソカズラの蔓でカタカイガラムシに産卵していたタマカタカイガラトビコバチ Metaphycus dispar によく似ていて、同じ Metaphycus の雌として間違いないでしょう。最初同種かと思いましたが、こちらの方大きく、脚に黒紋があり、触角柄節の膨らみはさらに顕著です。

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体長約1.7mmで、約1mmだった M.dispar に比べるとかなり大柄です。北隆館の大図鑑で近そうなものを探すとサラサカイガラトビコバチ M.albopleuralis という種があって、体長や触角の形はよく一致しますがこの種には脚の斑紋は無いようです。

(2013.12.16・神戸市中央区)

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コメント

国内にはもう1種、M. melanostomatus Timberlake と同定された(欧州との共通)種がいるとのことです。その原記載の図は触角だけで、柄節の形や色彩パターンなどは似ているのですが、球幹部はもっと太短かく描かれています。
このごろは中国からどんどん記載されてるので、そちらも見なければ新種とも言えず・・・・・、なのですが、論文が有料だったりして。

投稿: ezo-aphid | 2013年12月19日 (木) 23時37分

ezo-aphidさん、こんばんは。
お調べいただきありがとうございます。
面白い形をした触角ですが、同じような特徴を持つ種が何種類もあるんでしょうね。BABAさんの撮られたものも含めて、いつか名前が分ればいいんですが。やはりカイガラムシ類に寄生するんでしょうか。産卵場面が見たいものです。

投稿: おちゃたてむし | 2013年12月20日 (金) 19時54分

先日採集したミカンワタカイガラムシの蛹殻から、外見が似たトビコバチが羽化しました。
http://tokyoinsects.blog14.fc2.com/blog-entry-3074.html

投稿: フッカーS | 2015年4月 6日 (月) 21時26分

フッカーSさん、
画像を拝見すると、触角先端の白色部がはっきりしているところが私がこれまでに撮影したものの中には無い特徴だと思いました。脚や腹部の色も含めて個体変異の幅がどの程度のものなのか分かりませんが、記事に書いておられるように私もやはり別種のような気がします。それにしても様々な寄主を飼育して寄生者のデータを着実に蓄積されている努力には頭が下がります。

投稿: おちゃたてむし | 2015年4月 7日 (火) 22時05分

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