クモタマゴクロバチ属の2種(改題)
* 2014.01.03・追記とタイトル修正 *
下の写真の2個体は同じ種ではないかと考えていたのですが、ひげぶとさんより単眼と複眼の間の距離が異なるので別種であるとのコメントをいただきました。(最初の個体では後方2個の単眼が複眼にほぼ接していますが、2番目の個体では少し離れています。)ご指摘に従って、「クモタマゴクロバチ科の一種」としていたタイトルを「・・・の2種」と変更しました。
2年前にツバキの葉裏で見つけてひげぶとさんにクモタマゴクロバチ属(Idris)の一種であると教えていただいたものや、さらに昨年2月に出したものとも同じ属で、おそらく種も同じだと思います。今回はヤツデの葉裏にいました。
次は同じ葉にいた別個体です。
先の個体とほとんど変わりがありませんが、前翅の翅脈に沿った部分が黒ずんでいるのが少し違います。
体長も少し小さくてほぼ1mm。
はじめの個体では触覚繋節が濃い褐色をしていましたがこちらでは他の部分と同じ色です。単なる個体差だろうと思いますが、ひょっとしたら別種なのかも知れません。
(2013.12.17・学が丘北公園)
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コメント
こんばんは。
単眼が凄く離れてますね。
単眼の働きって何だろう?いつも考えてしまいます。
おちゃたてむしさんの記事は、前回何時撮ったとか、誰々のブログで紹介されてたとか詳細なのですが、写真の記憶の仕方などに工夫されているのでしょうか?
いや、いつも凄いなぁと思ってるので気なって。
投稿: usunoki | 2013年12月26日 (木) 22時47分
Usunokiさん、こんばんは。
実際単眼の働きというのはどこまで分っているんでしょうね。
昆虫写真を趣味にしていながら昆虫の生理については全く勉強していないことにあらためて気付かされました。
ブログを始めて間もなく4年になるので、そろそろいろんな資料を整理しておかなければと思いながら根が不精なもので未だ手をつけられずにいます。苦労して見当をつけた種名で検索してみれば自分のブログの過去の記事が出てきたりする始末で、せいぜいあまり恥をかかないように下調べに時間をかけるしかないですね。
投稿: おちゃたてむし | 2013年12月27日 (金) 20時38分
おちゃたてむしさん
明けましておめでとうございます。
ここで取り上げられていらっしゃる2種のIdrisは別種です。
色彩も大切なチャラクターなんですが、それ以上にScutelumやMesonotumなど身体の各部のプロポーションや、複眼と単眼との距離などはとても重要です。
これらの写真では、プロポーションを正確に比較することは出来ませんが、「複眼と単眼との距離」は明らかに違っていますね。
投稿: ひげぶと | 2014年1月 1日 (水) 14時43分
単眼の働きを書き落としました。
「単眼は明暗を区別できる」というような記述もありますが、そればかりではありません。
ある種のアリは単眼で偏光を知覚して、たとえ雲に隠されていても太陽の位置を正確に把握することが出来るそうです。そして、体内時計と連動させることによって、巣の位置を見失いことが無いという研究結果を読んだことがあります。
投稿: ひげぶと | 2014年1月 1日 (水) 14時49分
ひげぶとさん、あけましておめでとうございます。
触角や翅の色の違いは気になっていましたが、複眼と単眼の距離には注意していませんでした。
なるほど、よく見ると最初の種は後方の2個の単眼が複眼の縁にほとんど接しているのに対して後の種では少し間が開いていますね。
注目すべき点を知らないと見たつもりでも見えてこないものだと思います。
ミツバチの複眼が偏光を感知出来てそれで太陽の位置を知るという話は読んだことがありましたが、アリの単眼にも同様の機能を持つものがあるとは知りませんでした。昆虫の知覚の研究が進めば、われわれ人間の日常感覚では想像もつかないような能力がまだまだ発見されるのかも知れませんね。勉強になりました。
本年もよろしくお願いいたします。
投稿: おちゃたてむし | 2014年1月 1日 (水) 16時22分