クダアザミウマ科 Bactrothrips quadrituberculatus
* 2019.02.13・追位とタイトル変更 *
下の追記にもある通り、とりあえず疑問符付きで「Bactrothrips ?brevitubus」としていましたが、このたび時鳥庵 庵主さまより「脚の色、頭部や触角の形状からBactrothrips quadrituberculatusだと思います。」とのコメントをいただきました。タイトルを再度変更しました。
* 2014.02.09・追記とタイトル修正 *
ezo-aphidさんより、岡島(2006)先生のBactrothrips検索表を辿ればB.brevitubusにおちる、とのコメントをいただきました。やはり2013.12.17の記事の種とは別種のようです。タイトルに種名を(とりあえず?付きで)加えました。
昨日に引き続き以前に出したものと同種のような、同種でないようなクダアザミウマの一種です。
やはりヤツデの葉の裏にいたもので、昨年12月に枯葉の間で見つけたもの(2013.12.17の記事)によく似ています。体長も同じ(約4.6mm)で、いくつか違いも認められるのですが、前回の個体に比べて体色が赤みがかっていること、体に対して翅が長いこと、各脚の淡色部が広いことなど、どれをとっても微妙な違いです。この程度なら同種内の変異の幅に入るのではないかと思い、ちょうど前回は同じ葉で少なくとも3匹の個体を撮っていたので、あらためてその時の写真を眺めてみると、上に挙げた特徴については3匹の間でほとんど差が見られません。ということで、やはり別種ではないかと思っています。
| 固定リンク
「アザミウマ目」カテゴリの記事
- アザミウマの一種(2019.06.19)
- アザミウマ科 Trichromothrips elegans と産卵痕?(2019.05.30)
- クダアザミウマ科の一種(2019.03.08)
- クダアザミウマ科の一種・幼虫(2019.02.18)
- アザミウマ科 Scirtothrips属の一種(2019.01.15)
コメント
岡島(2006)さんのBactrothrips検索表で、見える部分だけでたどってみました。
中・後脛節ともに1/3以上が淡色、触角第3.4節膨隆部は暗褐色、頭長は複眼部幅の2倍を超え、雌の触角第3節は頭長の0.7倍弱、ということで、brevitubus におちたのですが。
・・・・・この雌の体長は5.7-7.9mmとなっているのです、どこかに測りちがいがあるのかもしれません。
投稿: ezo-aphid | 2014年2月 9日 (日) 10時01分
ezo-aphidさん、
Bactrothripsはどれもこれも同じように見える気がしていたのですが、こうして具体的に区別点を挙げていただくと確かにそれぞれに違いがあることが分かってきます。
検索表の体長との違いについては、以前のAcallurothripsの記事へのSOさんからのコメントに、アザミウマ類の体長はプレパラート標本で計測するために生体に比べてかなり長くなる、とありましたので、その差もあるのかも知れませんね。本属中最も普遍的に見られる、ということなのでbrevitubusの可能性は高いように思いました。
こちらの方も一応?付きで種名を出しておきます。ありがとうございました。
投稿: おちゃたてむし | 2014年2月 9日 (日) 20時31分
脚の色、頭部や触角の形状からBactrothrips quadrituberculatusだと思います。
投稿: 時鳥庵 庵主 | 2019年2月13日 (水) 17時16分
ありがとうございます。私には判別点がどこにあるのか、大変微妙でなかなか分かりませんが、一度これまでに撮影したBactrothripsをじっくり眺めてみたいと思います。こちらの記事も修正しておきます。
投稿: おちゃたてむし | 2019年2月13日 (水) 18時00分