溜め池の珪藻類
この日は4月初めにしては気温が低く、午後には雨になりそうな予報も出ていたので一日顕微鏡でも覗いて過ごそうと、近所の溜め池の水を採って来ました。
シャーレに移した池の水を実体顕微鏡で眺めていてまず最初に見つけたのが予定外のマルトビムシだったのですが、まだ季節が早いせいか他に面白いものがなかなか見つかりません。私の気まぐれな興味の対象はほとんど動くものに限られていて、同じ水中の微生物でも植物性の種には普段あまり注意を払わないのですが、この機会にいくらでも目に入る珪藻類を撮影しておくことにしました。
とは言っても珪藻の仲間も動かないわけではなくて、生きているものは多くは運動します。たいがい長軸方向にゆっくりと行ったり来たりしているだけですが、中にはイカダケイソウの仲間のように目覚ましい動きを見せるものもあります。
ともあれ、さまざまな形をした珪藻がレンズの下で不規則に動いているのを眺めているのも結構楽しいものです。下にいくつか並べてみましたがどれも属名くらいしか分かりませんし、それにも間違いがあるかも知れません。
その1.クチビルケイソウ属 Cymbella sp.
ピントが浅いのですこしずらして撮っています。以下同様。
その2.ハネケイソウ属 Pinnularia spp.
この2枚は同じ個体ですが下は上の状態から90度回転していて、2個の細胞がくっついているのが分かります。
以下それぞれ別種です。
その3.フナガタケイソウ属 Navicula sp.
その4.クサビケイソウ属 Gomphonema spp.
その5.ハダナミケイソウ属 Cymatopileura sp.
(2014.04.05・神戸市西区の溜め池で採集)
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