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2014年4月 8日 (火)

サツマキジラミ幼虫に寄生するヒメコバチ科の一種(?Tamarixia sp.)

2年程前にサツマキジラミの幼虫の殻を破って出てくるヒメコバチ科の一種(?Tamarixia sp.)を掲載したことがありました。しかしコバチ幼虫がどのような形で寄生しているのかは全く知らなかったので、先日のBABAさんの記事(サツマキジラミ幼虫とTamarixia ?atamiensis)を見て驚きました。そして昨年正体不明のまま掲載した、サツマキジラミの若齢幼虫の腹部にくっついていた謎の幼虫の正体も、やはりこのヒメコバチの幼虫だったことが分かったという次第です。
そこで私も早速、いつもの公園のシャリンバイを見に行きました。

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これは見るからにマミーですね。

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キジラミ幼虫はとっくに死んでいて、無数の糸で葉裏に固定されています。腹端近くにはコバチ幼虫が残したと思われる糞も見えます。

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BABAさんにならって葉面から剥がしてみると、既に蛹(前蛹?)になったヒメコバチが現れました。体長は約1.5mm。BABAさんの記事では黒化した蛹の美しい深度合成画像が見られます。

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こちらの幼虫も完全にマミー化していますが、コバチの糞はありません。

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裏返すとよく太った大きなコバチ幼虫が現れました。体長約1.5mm、蛹とほぼ同じ大きさで、これで終齢でしょうか。

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この幼虫はまだ元の体色を残していますが、よく見ると周囲には細かい糸が張られ、すでに動きません。

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やはりお腹に体長約0.8mmのコバチ幼虫を抱えています。

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このキジラミ幼虫はまだ元気でひっくり返すとさかんに脚を動かしていますが、右後脚の付け根にはやはり小さな寄生者が。

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体長約0.4mm。

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左はマミー、右は生きた幼虫ですが・・・。

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先の個体と同じ場所に体長0.25mmほどのコバチ幼虫が。おそらくこの場所が母バチの産卵の定位置なんでしょう。寄主がいくら脚をばたばたさせても安泰というわけです。
孵化前のコバチの卵も見たかったのですが、時期が遅いのか若齢のキジラミ幼虫が見当たらず、卵も見つかりませんでした。

(2014.04.03・明石公園)

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コメント

こんばんは。
もっとも安全な産卵ポイントなんでしょうね。コマユバチのように麻酔をかけてからと思っていましたが必要無さそうですね。小さい卵を見つけるのは骨が折れそうです(^^

投稿: BABA | 2014年4月12日 (土) 20時57分

BABAさん、こんばんは。
クモヒメバチの場合にも感じましたが、こんな場所で寄生者が体液を吸って成長していくのに寄生された側にはなすすべがないというのは見ていてもどかしい気がします。
ところで卵はどれくらいの大きさなんでしょうね。寄生率はかなり高そうなので、適当な時期に腰を据えて探せば見つかるのではないかと思うのですが。

投稿: おちゃたてむし | 2014年4月12日 (土) 21時14分

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