オオヒラタエンマムシ
漆のような黒い光沢が美しい、オオヒラタエンマムシです。
大顎を除いて体長9mmほど。キノコの生えた立ち枯れの幹を歩いていました。
同属のヒラタエンマムシに似ていますが、保育社の甲虫図鑑によるとこの種は「上翅端側方に短条があり、♂では前胸背板前角に深い小凹陥がある」ということなので間違いないでしょう。これは雄ですね。お尻の先にはダニをつけています。
ひっくり返してみると、腹部についていたダニが慌てて走り回っていました。

大きさは違いますが、腹面の構造は以前掲載した同じエンマムシ科の小型種によく似ています。

生息環境のせいかこの虫はダニをつけていることが多いようで、ネット上の画像を見てもかなり高い割合でこのおまけがついています。そして面白いことはそのダニがほとんどすべて、見たところ同種であるらしいことです。虫につくダニにもそれぞれ好みがあるんでしょうね。
(2014.05.23・再度谷)
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コメント
おちゃたてむしさん、おはようございます。
虫達の季節ですね。
甲虫の写真を見ると子供の頃に戻ったようなワクワク感がありますね。
それにしても黒い光沢ボディが美しいです。
ダニはちょっとw
投稿: ハル | 2014年6月 1日 (日) 06時51分
ハルさん、こんばんは。
確かに、黒光りする甲虫は男ごころ(?)をくすぐるものがありますね。
偶に立派なクワガタを見つけた時など、写真だけ撮って置いて帰るのが惜しくなります。
近頃マダニにまつわる恐ろしげな話をよく耳にしますが、虫につくダニは人間には(多分)害はないのでご安心を。この連中もよく見ると結構面白いですよ。
投稿: おちゃたてむし | 2014年6月 1日 (日) 20時02分