ラッパムシの一種 (Stentor sp.)
こういう微生物になんの興味もない人でも名前くらいは知っていると思います。
公園の池で採集してきたラッパムシ(Stentor)の一種です。
単細胞としては巨大で、私のような老眼でなければ肉眼でも見えるでしょう。口(細胞口)の周囲の繊毛を高速で動かして水流を起こし、餌を濾し取っています。
スライドガラスを叩いたりして驚かせると一瞬で収縮します。
収縮した状態から再び体を伸ばし始めたところです。細胞口の周りの構造はかなり複雑で、何度見ても理解できません。
ガラスの間の狭い空間に閉じ込められているせいか、撮影中何度か引越しをしました。移動には採餌と同様細胞口の周りの繊毛を使って泳ぎます。
細胞の表面全体を細かな繊毛が覆っています。
やや奥にピントを合わせました。餌として取り込んだ珪藻や緑藻が見えます。
細胞内に見えるよじれた紐のようなものが大核です。ラッパムシの仲間には大核が数珠球状の種と帯状の種があるそうですが、これは後者のようです。
撮影中に突然、ワムシの一種がラッパの口めがけて飛び込んできました。強い水流でしばらくぐるぐる回っていましたが、さすがにラッパムシもこの大きさのものを飲み込むことはないようで、やがてワムシは去っていきました。
細胞の後端の、ガラスに付着している部分です。
最後に動画です。
(2014.04.18・明石公園桜堀で採集)
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