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2014年6月19日 (木)

フタモンウバタマコメツキ

このあたりで見られるコメツキムシとしては最大級のフタモンウバタマコメツキです。コナラの幹で見つけました。

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樹皮と同じ色で危うく見逃すところでした。体長は約31ミリです。

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硬直したような姿勢ですが、こちらが見つける前に気配を感じて動きを止めてしまったのかもしれません。

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顔面です。一面に細かな鱗状の毛が生えています。

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腹面です。捕まえると偽死状態になりました。

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子供の頃、コメツキムシを捕まえると裏返しにして地面や台の上に置き、やがてこの虫がパチンと音を立てて跳ね上がるのを見て楽しんだものです。画面中央の、毛が少なく黒く見える棒状の部分が前胸腹板突起で、コメツキムシ類特有の「跳ね上がり」運動の秘密です。

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同じ部分を横から。
写真では胸部は腹面方向に曲がっていて、突起の先端は右の中胸腹板の間の窪みに差し込まれていますが、「跳ね上がり」の際にはまず胸部を背面に反らせてこの突起を引き出します。そして次に胸部を逆に腹面の方へ曲げる際に突起の先端が窪みの縁(正確にどの部分かは見ていてもよく分からないのですが)に一度引っかかることで力が蓄えられ、それが解除されて突起が元の鞘に収まる瞬間に背中が勢いよく地面を打ち、体が高く跳ね上がる、という仕組みだと思われます。前胸腹板突起は曲げの力を蓄えて一気に開放するバネの役目を果たしているのでしょう。
但し以上は私の解釈で、間違いがあるかも知れません。

(2014.06.09・学が丘北公園)

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