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2014年6月29日 (日)

サルスベリヒゲマダラアブラムシ

ヌルデの葉の裏にポツンと一匹、きれいなアブラムシがとまっていました。
特徴のある背面の模様や翅の斑紋から、サルスベリヒゲマダラアブラムシで間違いないと思います。その名のとおり寄主はサルスベリだそうで、ヌルデにいたのは偶然でしょう。体長1.3mm、翅端まで2.2mmほどです。

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(2014.06.23・神戸市中央区)

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半翅目」カテゴリの記事

コメント

これの学名、Tinocallis kahawaluokalani (Kirkaldy, 1907)という種名をずっと不思議に思ってました。原記載を見ても、命名に関わることは全く記されていません。ハワイ語だろうと調べてゆくと、kahawaluokalani というのはどうやらハワイ原住民の女性の名前のようです。George Willis Kirkaldyさんは、Ohchisme, Dolichisme, Elachisme, Florichisme, Isachisme, Marichisme, Nanichisme, Peggichisme, Polychisme :(女性名+kiss-me)と疑われる属名を乱発して物議をかもした人です。何かいわくありげな女性ですが、どういう人なのか手掛かりはありません。
こうして頭胸部をまじまじと見られるのは初めてですが、マオリ族の刺青(だったかな)を想起してしまいます。ハワイ原住民にも刺青の伝統があったそうですから、記載当時にもこのような女性がいたのかもと、想像したくなります。
一時、これを元にSarucallis属が新設されましたが、たぶんサル・スベリが由来と思います。

投稿: ezo-aphid | 2014年6月29日 (日) 12時02分

ezo-aphidさん、こんばんは。
このアブラムシにそんな奇妙な学名がついているとは知りませんでした。なるほどローマ字読みでも、カメハメハとかリリウオカラニとかと同じ響きがありますね。
それにしても分類学者と言えば生真面目そうな人物を思い浮かべてしまいますが、遊び心があるというか不謹慎と言うべきか、そんなふざけた(?)命名をして楽しんでいる学者さんがいたと考えると楽しいですね。でも現在百万種以上と思われる学名の中には他にもいろいろ奇妙なものも多いことと思います。そんな学名や命名者にまつわる逸話を集めれば面白い本になりそうですが、多分既に存在しているでしょうね。
また頭胸部の模様にマオリ族の刺青を想起されたとのこと、ちょっと連想ゲームみたいだなと思いながらためしに画像を探してみると、正にそっくりですね。この模様からハワイの女性の名につながったのでは、というご想像には充分根拠があるような気がしてきます。慧眼恐れ入りました。

投稿: おちゃたてむし | 2014年6月29日 (日) 20時07分

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