フサトビコバチの一種(?Cheiloneurus sp.)
ヌルデの葉の裏にいた、私には初見のトビコバチです。
横から見ると小楯板の先端近くに直立した毛の束があるのが目立ちますが、このような特徴は○○○フサトビコバチという名を持ついくつかの属に見られるということです。(2012.03.20の記事へのezo-aphidさんのコメント)
北隆館の大図鑑でそのあたりの属を探すと、体色や翅の紋などがルビーフサトビコバチ Cheiloneurus ceroplastis という種にかなりよく似ているのですが、触角の配色などが一致しません。しかしネット画像を眺めてみるとやはりこの 属が最も近そうに思えるので、ひとまずタイトルに属名を掲げておきます。
お恥ずかしいピンボケ写真ですが、背面からはこれしか撮れませんでした。
体長約1.5mmです。
(2014.06.23・神戸市中央区)
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コメント
あれー、一瞬ですが(知人の)業務連絡が見えちゃいました。(あら、そらさんとこにも・・・)。世間から、好評価をいただけるのは嬉しいことですね。
Cheiloneurus は形の変異幅が大きいようで( Cheiloneurus india で検索、Oriental insects,2002)、末尾にあるインド産32種の部分図180枚を見ても、かなりの多様性があることが判ります。この属の種数はざっと120種ですが、中国からのまとまった報告は見つかりませんでした。画像の「小楯板の毛束、翅の黒斑、中胸の青白毛、複眼間の狭さ」などの特徴から、この一員と思われます。しかし、日本から記録のある6種やインド産とは、触角の形と色が合わず、該当するものはありません。
とうぶんの間は、オチャタテ・フサトビコバチ(毛束が茶筅?)ですね。
投稿: ezo-aphid | 2014年7月 1日 (火) 18時03分
ezo-aphidさん、こんばんは。
嬉しい業務連絡でしたが、非公開に、というご希望でしたので・・・。
早速ご紹介のOriental insectsを見ました。私には活用できませんが、これだけたくんの美しい図を見ることが出来るのはちょっと得をした気分です。ネット検索で出てくる画像をざった比べてみただけでCheiloneurusとあたりをつけたのですが、ご賛成いただけてほっとしました。それにしても背中の茶筅が何の役に立つんでしょうね。
投稿: おちゃたてむし | 2014年7月 1日 (火) 19時51分
こんばんは、
ezo-aphidさんは、自然観察大学ブログのOさんと、お知り合いなんですね(^^)。記事に無関係のコメントでスミマセン。
こんなコバチは初めて見ましたが「オチャタテ・フサトビコバチ」が和名になったら嬉しいですね。
投稿: そら | 2014年7月 1日 (火) 21時37分
そらさん、おはようございます。
冬場の葉裏捲りでは見たことのない種なので、ひょっとしたら成虫では越冬しないんでしょうか。夏場はせっかく変わったのを見つけても撮る前に逃げられることが多くて残念です。
投稿: おちゃたてむし | 2014年7月 2日 (水) 06時50分