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2014年7月 4日 (金)

ヘビトンボの卵

谷川沿いに続く登山道の電柱に、大きな卵塊がくっついていました。
初めて見るものですが昆虫のものとしてはかなり大きく、その大きさと産みつけられた場所から候補としてまずヘビトンボが頭に浮かびました。帰宅して調べてみるとどうやら当たっていたようです。
ネット上にも画像は少ないのですが、山ちゃんの里山遊びというサイトに同じものと見られる卵塊と、そこから孵化した1齢幼虫が紹介されています。まだ別のサイトでは近似種のクロスジヘビトンボの卵塊の画像が見られましたが、明らかに形が異なります。
ところでこの卵塊が産みつけられた電柱は川から10mばかり離れた場所に立っています。孵化した幼虫はその距離をぞろぞろと川まで歩いていくんだろうと思いますが、一体どれだけの数が無事たどり着けるんでしょう。前途は多難ですね。

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卵塊は長径が約1cmで厚みもかなりあります。一体どれくらいの数の卵が含まれているんでしょう。

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個々の卵は長さ1.2mmほど。全体が薄い透明膜に覆われているようです。

(2014.06.26・再度谷)

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コメント

どうやら標準的ではない場所に産卵してしまったようですね。インチキ算術で、卵数を1200-1500個と見積もりましたが・・・・。孵化幼虫が生き残るには、梅雨の流れに乗るしかなさそうです。
ところでネットでヘビトンボを探していて、面白い記事に出会いました。「Ⅲ月紀・修羅」の、ケカゲロウとフタホシキコケガです。どちらも幼虫の生態が知られていなかったもので、前者はシロアリ、後者はクサアリとかかわりがあります。

投稿: ezo-aphid | 2014年7月 4日 (金) 12時12分

ezo-aphidさん、こんばんは。
やはり本来はもっと水に近い場所に産み付けるんでしょうね。タイミングよくたっぷりした雨さえ降れば川にたどり着くのは難しくはないでしょうが、生憎こちらでは今年はカラ梅雨のようです。昨日久しぶりにまとまって降った雨でうまく流されていればいいのですが。
卵塊に含まれる卵の数は確かにかなりの数だと思いますが、薄く引き伸ばさずに厚みのある塊にするのは乾燥を防ぐためでしょうか。奥の方で孵化した幼虫が外に出てくるのはなかなか大変でしょうね。
ご紹介の二つの記事を読みましたが、それぞれの種の生存術の巧妙さに驚くとともにそれを解明するプロの研究者の凄さに感心しました。昆虫の種数は膨大で、生態の解明されたものはそのうちのごく僅かでしょうから、今後の研究でどんな習性が発見されるか想像すると楽しいですね。

投稿: おちゃたてむし | 2014年7月 4日 (金) 20時17分

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