コマユバチの繭に産卵するコガネコバチの一種
コナラの幹から突き出した細い枝に白いコマユバチの繭が並んでいて、その上をコガネコバチの一種が歩き回っていました。
枝の幹寄りには毛虫が1匹巻きついています。生きてはいますがかなり弱っているようで、これがコマユバチの寄主だったのかも知れません。
やがて期待通りコガネコバチが産卵を始めました。以下、背景が真っ暗にならないよう隣にあったシロダモの葉を1枚失敬してあてがっています。
体長は約3mm。
繭の表面の、産卵管を刺された跡と思われる部分から滲み出ているのはおそらく蛹の体液でしょう。しかしハチがこれを吸うという行動は見られませんでした。
コガネコバチ類には立派な大顎を持ったものが多いようです。
フラッシュ光も気にせず何度も産卵を繰り返していました。
(2014.07.29・森林植物園)
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コメント
いつものごとく見当もつかないので、コバチ上科DBでアオムシコマユバチApanteles glomeratus (を代表者として選び、そ)の寄生者を調べてみました。コガネコバチ科の寄生記録は外国を含めると8属ありますが、次の4属が日本にも分布しています。Catolacchus, Dibrachys, Mesopolobus, Trichomalopsis.
このうちのひとつだといいのですが。
投稿: ezo-aphid | 2014年8月 3日 (日) 12時22分
ezo-aphidさん、
早速お調べいただきありがとうございます。
寄主から属までは絞れるのではないかと密かに期待していたのですが、日本産だけでも4属もあるんですね。4属の属名で検索して出てきた画像(Catolacchusだけはなぜか出てきません)を眺めてみましたが、そのうちのどれに似ているものやら、さっぱり分かりません。そのうちMesopolobusだけは以前掲載して先生に確認をいただいたものや、またBABAさんのところにも別種が登場していましたが、あまり似ていないようですね。
投稿: おちゃたてむし | 2014年8月 3日 (日) 21時35分