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2014年9月29日 (月)

コガネコバチ科 Acroclisoides属の一種・羽化

前回の記事に載せたカメムシの卵塊はそのまま持ち帰ったのですが、その翌日からまだ穴の開いていなかった卵より順次寄生バチが殻を破って出てきました。3日間で出てきたのは6匹で、すべて同種のコガネコバチです。ハチが穿孔を始めたのは以前に観察したタマゴクロバチやナガコバチと同様主に早朝の時間帯だったので、そのうち何匹かは仕事に出かける前に脱出の瞬間を見ることができました。

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1日目の早朝。一緒に採集した雄らしき個体はずっと卵塊の上でじっとしていたのですが、容器の蓋を開けたらどこかへ飛んでいってしまいました。

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1枚目の右下に写っている個体です。小さな体に似合わぬ大きな顎で殻を噛み砕いていきますが、その手際は以前に見たタマゴクロバチに比べるといかにも不器用で効率が悪そうです。ナガコバチ科 Anastatusの雄の場合もこれに似た感じでしたが、両者ともタマゴクロバチほど卵寄生バチとしての特殊化が進んでいないということではないかと思います。
この個体はなぜか途中で作業を中止してしまい、脱出は翌日に持ち越されました。

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同じ個体、2日目の朝です。

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だいぶ穴が大きくなりました。

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猫のヒゲではないですが、この大きな頭が無事通れば体のあとの部分はすんなりと通り抜けられるんでしょう。

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後脚で翅をしごいて伸ばしています。

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ナガコバチの時と同様、触角だけまだ蛹殻に包まれていて、それを前脚で脱がせています。

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これは3日目に出てきた別個体です。
今回持ち帰ってから出てきたのはすべて青味の強い体色で、最初卵塊の上にいた2匹とは明らかに異なります。おそらく最初の2匹が雄で、後から出てきたのが雌なのだと思います。

(2014.09.17・学が丘北公園にて採集/2014.09.18~20・撮影)





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