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2014年9月 5日 (金)

アシダカグモ(改題)

* 2014.09.06・タイトル変更 *

屋外にいたのでコアシダカグモとしていたのですが、フッカーSさんからこれはアシダカグモ、と指摘をいただきました。この種は屋内だけでなく野外にも結構いるそうです。詳しくはコメントをご覧ください。タイトルを変更しました。

中学生の頃まで住んでいた家はかなり古い建物で、薄暗い土間の壁や天井などに時々巨大なアシダカグモがはり付いていたものでした。ゴキブリを食べる益虫だなどと聞かされてはいてもその不気味さ・怖ろしさはやはり時々出没した蛇などの比ではなく、今の歳になってもこの手の大きなクモを見ると子どもの頃の恐怖が蘇ります。

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暗い林の中で木の洞からとび出してきたコアシダカグモです。ネット画像を眺めると腹部や頭胸部の斑紋がもっとはっきりしたものが多いのですが、屋外なのでアシダカではないでしょう。アシダカグモよりもやや小型と言うことですが、一見全くひけをとらない大きさに感じられます。脚が1本欠けています。
大きさのわりに臆病で、接近を試みては幹の反対側に逃げ込まれるということを何度か繰り返したあと、ようやく撮影することができました。

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撮影中、さっきまで逃げ回っていたのが嘘のように全く動かなかったのですが、あまりカメラを近付けると長い脚に触れそうで、おっかなびっくり、へっぴり腰の撮影です。ファインダーを覗いているときにいきなりとび掛ってきたら、などとあらぬ心配も頭をよぎり、これ以上の接写は断念してひきさがりました。
このブログでは以前に、オオモンクロクモバチの獲物となったコアシダカグモが登場しています。

(2014.09.02・明石公園)

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クモ類」カテゴリの記事

コメント

以前にオオモンクロクモバチの獲物となったコアシダカグモは合ってますが、今回のクモは「アシダカグモのメス」です。
>アシダカグモよりもやや小型と言うことですが、一見全くひけをとらない大きさに感じられます
大きさから受ける印象の方が正解でしたね。
アシダカグモは確かに屋内で見られることが多いようですが、それは獲物のゴキブリが人家に多いからで、野外にもゴキブリが居るのと同じようにアシダカグモも野外にちゃんと居ます。コアシダカグモが屋内で見られないのに対してアシダカグモが屋内に入っていくのは、好む餌の種類に因るのかもしれません。ゴキブリは屋内害虫で有名なクロゴキブリでさえも実際は野外の方が個体数は多い(はず)ですが、ゴキブリの生息密度や屋内に多いゴキブリの種類などから、屋内はアシダカグモに好ましい環境が整っているのでしょう。アシダカグモはコアシダカグモよりも大きいので、体に見合った大きな餌(快適な屋内で丸々太ったクロゴキブリなど)を求める傾向にあるのかもしれません。
>ファインダーを覗いているときにいきなりとび掛ってきたら
それはまず無いと思います(笑)。ハエトリグモのイメージと混同しちゃってますね。しかし、パニックのときは誰でもそんなもんです。おそらく、おちゃたてむしさんは、大きなクモに限らず、クモ全般が苦手なのかな・・・とお見受けしました(笑)。

投稿: フッカーS | 2014年9月 6日 (土) 16時13分

ちなみに、個人的にはアシダカグモが最も好きなゴキブリはクロゴキブリなんだと勝手に考えてます。野外で朽木を割ったり樹皮めくりをすると、ヤマトとクロゴキの出現率(しかも集団)がダントツに高いですが、以前河川敷で樹皮めくりをしたとき、樹皮裏から出て来たクモが全てアシダカグモで、それ以外ではやたらとクロゴキブリが出た・・・・という経験がありました。「野外はコアシダカグモが多い」と私も聞いていたので、この結果はかなり意外でしたが、その後23区内の梅の木畑がある公園でも、梅の木の幹の空洞内に棲んでるアシダカグモのカップルを見つけており、その場所もクロゴキブリが多い場所でした。夏に樹液に集まってる虫を見ても、ヤマトとクロゴキが来ている確率は高いと思いますが、意外と樹上に多いクロゴキブリを狙って、アシダカグモも割と樹上の方に多いのではないかと推測してます。
一方、地表近くや草むらはモリチャバネゴキブリなどの割と小さめなゴキブリが目立ちますが、コアシダカグモはアシダカグモに比べて低い場所で見ることが多い気がします。もちろん、コアシダカグモが樹皮裏や樹上から得られることもありますが、どちらかというと岩間や地中から得られる方が多く、「オサ掘りをしてるとよくコアシダカグモが出て来る」という話もあります。

投稿: フッカーS | 2014年9月 6日 (土) 16時34分

フッカーSさん、こんばんは。
なんと、アシダカグモでしたか。道理ででっかいと思いました。
実は最初どっちか迷ったのですが、ネット画像を眺めてもどちらの種も体色や斑紋の変異が大きいようで決定的な違いが見つけられず、屋外にいたという理由でコアシダカグモにしてしまいました。あらためて見直すと顔面の白い横帯がコアシダカグモでははっきりしないようですね。
クロゴキブリは同じ公園にもたくさんいるようで、暗くなるとあちこちの木の洞などから出てきているのが見られます。このクモもその連中を食ってこんなに大きくなったんでしょうね。
このクモにもっとカメラを近付けても単に相手が逃げ出すだけだとは私にも分かっているのですが、生理的な恐怖感というの理屈では割り切れないもので、特にファインダーを覗いている間は全体の状況が見えないので余計に緊張してしまいます。フッカーさんのご推察どおり私には大きな奴だけでなくクモ全般が苦手ですが、かの岩田久仁雄さんやE・O・ウィルソンさんもクモに対する嫌悪感を書いていますし、虫は好きでもクモは嫌いと言う人は案外多いのではないかと思います。趣味の虫撮りですから、好き嫌いが出るのは仕方ないと思っています。
アシダカとコアシダカの「棲み分け」についての観察は興味深いですね。私も樹皮下などで越冬中の個体を時々撮影しますが、すべてコアシダカグモだと思ってよく調べもしていません。一度確認する必要がありそうですね。
タイトルは「アシダカグモ」になおしておきます。ありがとうございました。

投稿: おちゃたてむし | 2014年9月 6日 (土) 21時23分

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