アシブトコバチ科 Epitranus albipennis (改題)
* 2014.10.12・タイトル変更 *
ezo-aphidさんから、写真のアシブトコバチはEpitranus属の国産3種のうちの1種 Epitranus albipennis でほぼ確定だろうとのコメントをいただきました。タイトルを変更して種名を掲げておきます。
フヨウの葉の上で、後脚で翅をしごいていたアシブトコバチの一種です。翅の手入れが終わるとすぐに飛んで行ってしまったので数枚しか撮れませんでした。
<体色が赤っぽいことを除けば、長い腹柄やヘラ状の腹部など以前に「ハネジロアシブトコバチ?」として掲載した種によく似ていて、同じEpitranus属ではないかと思います。
右の触角が途中から切れています。体長は5mm弱です。
右触角と左後腿節の拡大です。
この写真では触角節の切れ目がはっきりしない部分があって、節数がよく分かりません。後脚腿節については、前回も参照した「農業環境技術研究所 標本館所蔵タイプ標本」のEpitranus shirakii シラキハネジロアシブトコバチと比べると内側に並んだ歯が細かく、数も多いので少なくともこの種ではなさそうです。
(2014.10.01・神戸市中央区)
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コメント
Habu(1960)さんの検索表によれば、Epitranus属に間違いありません。細長い腹柄(Petiole)と顔の低い位置から出る触角、が特徴です。メイガ科に寄生するという報告があります。
国内産3種のうち、(触角が12節で)後脚腿節に多くの細かい歯列があるのは Epitranus albipennis だけですので、それでほぼ確定でしょう。雌の体長3.2-4.1mm、腹柄の長さは、Gaster(腹柄を除く腹部)の長さの1/2ほどで、雄は知られていません。
投稿: ezo-aphid | 2014年10月12日 (日) 11時20分
ezo-aphidさん、早速お調べいただきありがとうございます。
ハネジロにもシラキハネジロにも当て嵌まらないように思っていましたが、他にもう一種のEpitranusがいたんですね。タイトルに種名を入れておきます。
投稿: おちゃたてむし | 2014年10月12日 (日) 20時28分