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2015年1月 9日 (金)

アラメヒゲブトハムシダマシ

再び、地面に転がった石をめくって見つけた甲虫。ハムシダマシ科のアラメヒゲブトハムシダマシ Luprops cribrifrons だと思います。

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体長約8mm。

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よく似た同属のヒゲブトハムシダマシ L.orientalis は本種に比べて前胸背板の前縁が直線的で前角が丸い、背面の点刻が目立たない、脚が赤みを帯びる、などの特徴で見分けられるようです。

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触角も細かな点刻に覆われています。

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「背面全体に大きな点刻を密布し、各点刻内には細長毛の生えた小顆粒がある」(保育社の甲虫図鑑より)。

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生きた虫の裏側をゆっくり撮らせてもらえるのも今の季節だけです。

(2014.12.27・明石公園)

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コメント

そちらではアラメ(L. cribrifrons)が優先種なのでしょうか。こちら(23区内)は無印(L. orientalis)の方が普通種で、アラメの記録も多少あるのですが自分はまだ見たことがありません。無印ばかりを沢山撮っていると、撮影環境によっては体表面の点刻が粗く見えたり、脚色が黒く見えるなど、アラメと間違えそうな個体にも多々出くわします。ゴミムシダマシ類は図鑑の画像と異なる体色の変異がよくあるようで、「通常体が黒い種類」がやたら赤褐色になってるのに出遭うことが多いのですが、ヒゲブトハムシダマシに関しても赤っぽいのと真っ黒なのが隣通しに居るのを見たこともあります。ヒゲブトハムシダマシの場合は、逆に黒くなるパターンがあるようです。真っ黒な個体は脚まで黒く見えるので、単に脚色だけで判断出来なくなってしまいます。ただ、両種は体の各部の比率がけっこう異なってるようで、無印=前胸が比較的小さく上翅が大きい&前胸が上から見て「横から見た菓子器」、アラメ=無印ほど前胸と上翅の大きさの差が無い(前胸が比較的大きく見える)&前胸が上から見て「横から見たどんぶり」という感じで見分けられる気がします。「前胸背板の前縁が直線的」というのは・・・・沢山撮ってても、どうも自分には前胸に直線的な部分があるように思えないんですよねぇ・・・・orz

投稿: フッカーS | 2015年1月11日 (日) 00時29分

フッカーSさん、こんばんは。
さすが、よく検討されているんですね。こちらでアラメが優先種なのかどうか、過去に何度も撮影しているはずなのですが、ほとんど撮りっぱなしで放置しているので改めて調べてみないと分かりません。フッカーさんのサイトで無印の画像を見ると、前胸背板の大きさと形がアラメとは明らかに違って見えるので、やはりこの部分で区別するのが一番のようですね。体色はもともとある程度の変異があるでしょうし、その上写真に撮った場合は色温度設定や周囲の色などにも左右されるので微妙な差で区別するのは無理があるかもしれません。「前胸背板の前縁」は、元々背方に膨らんでいて3次元的に直線ではあり得ませんから、見る角度によって、またアラメと比べて、という程度のものだろうと思います。

投稿: おちゃたてむし | 2015年1月11日 (日) 19時59分

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