クロクサアリと?ムクノキクチナガオオアブラムシ(改題)
* 2015.03.02・追記とタイトル修正 *
ezo-aphidさんから、下の写真のアブラムシはムクノキクチナガオオアブラムシである可能性が高いと教えていただきましたので、タイトルの「ヤノクチナガ」を「ムクノキクチナガ」に修正しました。1979年に新種として記載された種だそうで、それ以前はエノキやケヤキにつくヤノクチナガと同一視されていたようです。また5枚目に写っている2匹は幼虫だということです。詳しくはコメントを参照して下さい。
引き続きムクノキの樹皮下です。
長さ2mmばかりの卵があちこちにかたまっています。
周囲にはちらほらとクロクサアリの姿が。
卵を守っているように見えますが・・・。
以下、数年前の12月に同じ木で撮った写真です。
卵はこのアブラムシのものでした。
ちょうど産卵中の雌もいました。
(1~4枚目:2015.02.21/5~7枚目:2007.12.20・明石公園)
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コメント
ムクノキのクチナガアブラムシについて宗林さんは、1977年まではヤノクチナガとしていますが、1979年にムクノキクチナガオオアブラムシを新種として記載しました。その際、ヤノクチナガの寄生樹木はエノキ・ケヤキと紹介されているので、(写真では判別は難しいのですが)これはムクノキクチナガの可能性が高いと思います。
6枚目の卵生雌と較べると、4枚目の2匹はキチン板ができていないので幼虫と判ります。5枚目は成虫ですが、やや小型で口吻が無いように見えるので雄かと思いました。しかし、右後脚あたりの湾曲線が口吻かも?、産卵によって体長が萎縮?、と見ればこれも産卵雌かもしれません。
投稿: ezo-aphid | 2015年3月 2日 (月) 08時12分
ezo-aphidさん、こんばんは。
そんな種があるとは知りませんでした。手持ちの「アブラムシ入門図鑑」にはヤノクチナガの寄主としてエノキとケヤキしか挙げられていなかったのでちょっと疑問は感じたのですが、ネット上でムクノキも寄主に含めている記事があったのでこの種で間違いないだろうと判断していました。
5枚目の元画像を拡大してみましたが、ご指摘の「右後脚あたりの湾曲線」が口吻なのかどうかは確認できませんでした。ところで、今更間の抜けた質問をするようで恐縮ですが、このアブラムシの雄には口吻が無い(あるいは短い?)のでしょうか?
タイトルの「ヤノクチナガ」は一応疑問符付きでムクノギクチナガに修正しておきます。ありがとうございました。
投稿: おちゃたてむし | 2015年3月 2日 (月) 21時48分
おっと、うろ覚えだったのでちょっとだけ調べなおしました。
クチナガオオアブラムシの雄は、口吻と角状管を持たないようです。長命である必要が無い?ので、(コスト節減のため)不要の装備はすべて省略してるのでしょう。・・・・なので、5枚目はやはり卵生雌ですね。
そういえば、Prociphilusなどワタムシ類(Pemphigidae)でも、卵生雌(=産卵雌)と無翅雄は口吻を持っていません。
投稿: ezo-aphid | 2015年3月 2日 (月) 22時25分
写真のカウントを間違えてました。5枚目の2匹が幼虫、6・7枚目が卵生雌ですね。
他のアブラムシと比べて、真冬としては卵色が淡いのですが、これ以上黒化しないようです。露出された位置には産みつけられないので、不要なのでしょう。
投稿: ezo-aphid | 2015年3月 3日 (火) 06時42分
ezo-aphidさん、
早速のご返事ありがとうございます。交尾さえ済ませてしまえば雄は用なし?ということでしょうか。
それらしい姿が写っていないかと他のカットを探してみましたが見つかりませんでした。
この次の機会によく観察してみます。
投稿: おちゃたてむし | 2015年3月 3日 (火) 07時22分