クダアザミウマ科 Holothrips sp.(改題)
* 2015.04.09・追記とタイトル修正 *
専門家のSOさんから、Holothrips属の一種であると教えていただきました。おそらく H.latidentis と思われるが近似種がいるので断定できないということです。またこの種は食菌性だそうです。タイトルに属名を入れました。
* 2015.04.11・追記 *
振り上げた腹部の先がまるで武器のようだと思ったのですが、クダアザミウマ類は実際に腹端からある種の忌避物質を出すことが知られているそうです。SOさんから教えていただきました。
日光を反射してきらきら光りながら動いていたので、最初は小さな甲虫かと思ったのですが・・・。
苔の生えたコナラの幹を歩いていたのはお尻を持ち上げたアザミウマでした。
毒針を頭上にかざしたサソリを思わせる姿勢で歩き回るところは獲物でも探しているように見えますが、ひょっとしたら捕食性なんでしょうか。
腹部の先端が銃口のように見えるのですが、ここから敵に向かって毒液を発射?・・・なんてことはないでしょうね。
一時動きを止めて体を伸ばしました。体長は3mmくらいです。
(2015.03.20・学が丘北公園)
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コメント
Holothrips sp. です。おそらくはH. latidentis と思いますが、近似種がいますので。SO.
投稿: | 2015年4月 9日 (木) 10時28分
書き忘れましたが食菌性です。SO.
投稿: | 2015年4月 9日 (木) 10時33分
SOさん、
今回もいくつもの記事に目をとおしていただきありがとうございます。
写真の個体は尻を持ち上げて歩き回る様子からなんとなく捕食性かと思っていました。早速記事とタイトルとを直しておきます。
投稿: おちゃたてむし | 2015年4月 9日 (木) 20時11分
腹部の先端から毒物を発射・・・・・実はそうなんです。クダアザミウマ類は腹端からある種の忌避物質を出すことが知られています。飛ばしはしませんが、敵を追い払うくらいの効果はあるのでしょう。SO.
投稿: | 2015年4月11日 (土) 11時04分
SOさん、
この姿勢を見て勝手に(多少の期待もこめて)想像していたんですが、本当にそういう機能があるんですね。全く知りませんでした。重ねてのご教示ありがとうございます。
投稿: おちゃたてむし | 2015年4月11日 (土) 20時24分
「寄らば撃つぞ」の構え、ですね。
忌避物質が同種の雄にも効果があるのなら、自分の触角にもかかってしまい悶絶するはずで・・・・・。
敵は誰なんでしょう? ・・・・・クサ(コナ)カゲロウ類あたり??
投稿: ezo-aphid | 2015年4月15日 (水) 08時03分
ezo-aphidさん、こんばんは。
なるほど、この姿勢で発射すれば自分の体にもかからずには済まないですね。
「クダアザミウマ・忌避物質」で検索すると、オオバギ属の植物上で送粉者であるクダアザミウマが(植物の)防衛者であるアリに対する忌避物質を分泌しているらしい、というような研究があるみたいですね。
投稿: おちゃたてむし | 2015年4月15日 (水) 19時49分