フクロムシ類のノープリウス幼生
フクロムシは甲殻類、特にカニに寄生することで知られる寄生生物で、それ自身もフジツボと同じ蔓脚類に属する甲殻類です。しかしその成体(私は見たことがありませんが)の形態は、雌では脚も口器も体節構造もない袋状、雄は更に退化が進んで雌の体の一部のようになっていて、共に到底節足動物には見えないものだそうです。
そのフクロムシの分類上の地位が判明したのはその幼生の姿が確認されてからで、下の写真はその第一段階であるノープリウス期幼生です。以前に掲載したフジツボのノープリウスと見比べるとよく似ていることが分かると思いますが、こちらはそのフジツボの幼生が長円形の透明な傘を背負ったような恰好に見えます。
(2015.04.07・西舞子海岸にて採集)
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