ハマキガの一種の幼虫
エノキの葉に糸をかけていたイモムシです。ハマキガ科の一種でしょう。
ネット画像を探せば Archips属のミダレカクモンハマキ、シリグロハマキあたりがよく似ているようですが、外見に明確な特徴が見当たらず、絵合わせでは決められそうにありません。またこの仲間は食性がとても広い種が多いようで、その線から見当をつけるのも難しそうです。
撮影のために葉先をつまんでも気にせず、せっせと糸かけ作業を続けていました。
撮影時には気がつかなかったのですが、頭部に寄生卵と思われる白い卵がくっついています。イモムシの体表でも一番硬そうで、しかも最も激しく運動する部位なのに、なんでこんな部分に生みつけるんでしょうか。
(2015.05.06・明石公園)
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コメント
コメントが遅くなりました。
まず、挙げられています2択からはミダレカクモンハマキは除外できると思われます。
大きさが判りませんが大きくなった(約15mm前後)頃に頭が淡い茶系に変わり体色ももっと淡い灰色をしています。
私の知る限りでは、クロカクモンハマキが2択に加わります。
私もこの2種では幼虫では見分けが付きません。クロカクモンハマキをシリグロハマキとして育てたことがあります。
シリグロハマキはブナ科、クロカクモンハマキはニレ科(私の場合ムクノキ)を主としているように思っています。
宿りバエの産卵場所は、ベストの範囲内の位置(胸節から頭にかけて)と思います。
腹節から後ろでは頭をぶつけて追い払われたり口が届くため卵を壊される危険性があります。
胸節から前では首を振られても少しの間だけしがみついているだけでよく口も届きません。
卵から孵化したものは柔らかい部分を探して潜り込みますので固い頭でも問題ないと思われます。
以前にニトベミノガの蓑の外側に産み付けられたものを見たことがあります。
投稿: YAMKEN | 2015年5月29日 (金) 23時32分
YAMKENさん、お待ちしておりました。
撮影した時には食餌植物からある程度絞り込めると期待していたのですが、調べてみるとどの候補も多くの植物につくようでお手上げでした。多くの中でも特にどの植物を好むかは、植生にもよるでしょうし、やはりその場所で長く観察しておられる方にお聞きするのが一番ですね。で、エノキもニレ科ですから、クロカクモンハマキの可能性が高いということになるでしょうか。
イモムシに寄生卵を産み付ける場所として頭部が適切だとは思いもよりませんでしたが、そう言えば昨日別の公園で撮った毛虫(種名はまだ調べていませんが)にも、頭部近くに2個の卵がくっついていました。それにしても、せっせと巣を作っているこのイモムシもまず成虫にはなれない運命、というのは可哀想ですね。
ありがとうございました。
投稿: おちゃたてむし | 2015年5月30日 (土) 19時54分