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2015年6月27日 (土)

ポプラのアブラムシ(Chaitophorus ?tremulae)(改題)

* 2015.06.28・追記とタイトル修正 *

ezo-aphidさんから、写真の種はハコヤナギケアブラムシ Chaitophorus tremulae の可能性があると教えていただきました。関西のPopulus属からこの種と同属の Ch.populeti の2種が記録されていて、今回掲載した種の体色は Ch.tremulae の方に近いようです。ひとまず疑問符つきでタイトルに種名を掲げておきます。

いつもの公園のポプラ(セイヨウハコヤナギ)の葉についていたアブラムシです。
多分初めて見た種で、とりあえず寄主植物からある程度絞れるだろうと期待してネット画像を探してみると、そよかぜさんのところで同種と思われる画像が見つかりました。しかし種名は不明とされています。
そよかぜさんも書いておられるとおり、ポプラにつくアブラムシは国内のWEB上ではほとんど情報がないようです。あるサイトにドロケアブラムシとエゾノコフキケアブラムシという2つの和名が挙げられていたものの、その名で更に検索しても全くヒットせず、学名も分かりません。
しかしいくつかの海外サイトではポプラにつくアブラムシとしてChaitophorus属の数種が掲載されていて、なんとなく下の写真に似た画像もあります。ポプラと同じ科のヤナギ類につくヤナギケアブラムシやヤナギクロケアブラムシも同じ属ですから、この種もChaitophorus属である可能性は高いと思います。

_dsc1351
真ん中の大きいのは成虫だと思います。

_dsc13552
体長は約1.4mmです。

_dsc13662
体長1.1mmくらいの幼虫。下の小さいのは0.3mm足らずです。

(2015.06.15・明石公園)

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コメント

Ciniiで「Callipterinae in Japan」と検索すると、Higuchi(1972)が見られます。それには、関西のPopulus属から、Ch. populeti と Ch. tremulae、の2種が記録されています(どちらも欧州から新種記載されたものです)。前者の無翅成虫はほぼまっ黒のギンドロケアブラムシ、後者は黒を基調として時に背中線に淡色条を持つハコヤナギケアブラムシとのことです。画像だけで即断はできませんが、後者の東洋亜種 shantungensis Tseng & Tao という可能性があるように思われます。とりあえずは「Chaitophorus ?tremulae」としておいて良かろうと存じます。

投稿: ezo-aphid | 2015年6月27日 (土) 21時49分

ezo-aphidさん、お待ちしておりました。
こんな文献があったんですね。と言っても、私が見つけていても歯が立ちませんが。
関西から2種ということであれば、そよかぜさんも撮っておられますし珍しい種とも思えませんから、体色の特徴の似たCh. tremulaeの可能性は高そうですね。
お勧めにしたがって疑問符つきで種名を掲げておきます。ありがとうございました。

投稿: おちゃたてむし | 2015年6月28日 (日) 20時08分

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