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2015年8月 6日 (木)

イスノキモンオナガコバチの産卵

昨日の記事に出したモチノキタネオナガコバチを見たその同じ日、すぐ近くのイスノキではイスノキモンオナガコバチの雌が産卵をしていました。
このハチの産卵は以前にも同じ季節に撮影しています。一方イスノキから成虫が出現するのは3度ばかり見ていますがいずれも11月のはじめです。晩秋に羽化した雌が盛夏になるまでどこかで生き延びて産卵するというのは考えにくい気がしますし、またこれまでのところ越冬している個体は一度も見ていませんので、ひょっとしたら年2化ではないかと思っています。しかしこの公園のイスノキは1年を通して注意しているのですが、他の季節にはこのハチを見たことがないのです。
同じような疑問はクロガネモチに寄生するニッポンオナガコバチにも持っていて、これは12月頃に成虫が出現、冬の間葉裏や落葉の間で多数の雌の越冬個体が見られるのですが、春以降12月に羽化してくるまで成虫の姿を目にしたことがありません。産卵期がいつ頃なのかも現場を見たことがないので分からないのですが、クロガネモチの花が咲くのは初夏ですからそれより早いということはないでしょう。しかしそうであれば冬の間あれほどたくさん見られた雌成虫が春の間全く姿を消してしまう理由が説明できません。もしかしたらよほど早い時期、花芽の段階で産卵しているんでしょうか。

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後方に伸びているのは産卵管の鞘で、産卵管本体はほぼ目一杯イスノキの実の中に差し込まれています。

_dsc53702
胸部を弓なりに反らせていかにも力が入っているように見えますが、かなり長い間この姿勢を保っていました。

_dsc5384
近くにいた別個体です。産卵管はまだ僅かしか挿入されていません。

_dsc53972
実はかなり堅く、穿孔には時間がかかりそうです。

(2015.07.25・明石公園)


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