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2015年8月 5日 (水)

モチノキタネオナガコバチ・雌雄

モチノキの実に寄生するモチノキタネオナガコバチ(Macrodasyceras hirsutum Kamijo)は過去に2度(2010.06.202014.06.25)掲載していますが、いずれも6月中旬に撮影した産卵中の雌です。雄はまだ見たことがなかったのですが、今回はまずその雄が目に入りました。

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モチノキの葉の上で身づくろいをしています。翅端まで約5mmで、同属のニッポンオナガコバチ(M.japonicum)の最大級の雄よりもやや大型です。

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器用なことができるものですね。

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やや小型(翅端まで4.4mm)の雄。この日は数個体しか見ていないので確かなことは言えませんが、この種もニッポンオナガコバチと同様、雄の体色は大型になるほど黒っぽくなる傾向があるのかも知れません。

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雌の背中に載っているものもいました。雌雄ともに翅端まで約4.4mmです。

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雄は触角や口でしきりに雌の触角に触れていましたが、見ている間には交尾には至りませんでした。

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実にとまっている雌もいましたが、産卵行動は見られませんでした。

2010年の記事に対して上條先生からいただいたコメントによれば、この種は5月下旬~6月と8月の年2回羽化し、種子の中で幼虫態で越冬する、ということです。つまりこれらの雌雄はおそらく、初夏に羽化してきた第1世代が生んだ卵から孵化成長した第2世代で、雌雄ともに交尾・産卵の後は冬を越さずに(夏の間に?)死んでしまうのでしょう。

(2015.07.25・明石公園)

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