マテバシイケクダアブラムシとショクガタマバエの卵?
* 2015.10.10・追記 *
ケクダアブラムシ類についてこれまでにも何度か教えていただいた杉本さんから、このアブラムシはマテバシイケクダアブラムシで間違いないとのコメントをいただきましたので、疑問符を外しました。
マテバシイのひこばえに集っていたケクダアブラムシの一種です。
寄主植物からマテバシイケクダアブラムシ Eutrichosiphum heterotrichum と推測していますが、違うかも知れません。
これらは全てまだ幼虫でしょう。一番大きな個体で1.8mmほどの体長ですが、よく見ると背中に小さな卵をくっつけたものが沢山います。以前クロオビケブカアブラムシに産み付けられていたものと同じ卵のようで、ショクガタマバエのものと思われます。
この日見た最大クラスの個体で、体長約2.8mm。これで成虫でしょうか。やはり小さな卵を背負っています。
卵は長径0.2mm強、よくもこれほどと思うくらい産み散らしています。
キイロシリアゲアリも甘露を求めて来ていましたが、ついでに背中のお荷物もとり除いてやればいいのにと思ってしまいます。
タマバエの卵がたくさんある割には幼虫の姿が見えないと思って探していると、一箇所に大きなのがかたまっていました。
体長1.7mmくらいです。これが卵と同種のショクガタマバエの幼虫でしょうか。
これは体長約2.8mmの幼虫の背中ですが、孵化した後と思われる卵殻を3個くっつけています。
ちょっと不思議なのは卵殻の一端に接するアブラムシの体表が黒く変色していることで、孵化した幼虫が体内に侵入した跡のようにも見えます。しかし卵がショクガタマバエのものだとするとアブラムシの体内に侵入することはないはずです。さらにこの時見た卵がすべて植物にではなくアブラムシの体に直接産み付けられていたことも考え合わせると、ひょっとしたらこれらはショクガタマバエとは違う寄生性の昆虫の卵という可能性もありそうな気がします。
ちょっと不思議なのは卵殻の一端に接するアブラムシの体表が黒く変色していることで、孵化した幼虫が体内に侵入した跡のようにも見えます。しかし卵がショクガタマバエのものだとするとアブラムシの体内に侵入することはないはずです。さらにこの時見た卵がすべて植物にではなくアブラムシの体に直接産み付けられていたことも考え合わせると、ひょっとしたらこれらはショクガタマバエとは違う寄生性の昆虫の卵という可能性もありそうな気がします。
(2015.10.07・学が丘北公園)
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コメント
アブラムシはマテバシイケクダアブラムシで間違いありません。いつもながら、写真の美しさに関心いたしております。
投稿: 杉本 | 2015年10月 9日 (金) 23時36分
杉本さん、早速コメントをいただきありがとうございます。
タイトルの疑問符を外しておきます。
以前のコメントで教えていただいたGreenidea prinicolaも、気にはとめているのですが未だ撮影できていません。今後ともよろしくお願いします。
投稿: おちゃたてむし | 2015年10月10日 (土) 06時52分