ハリエンジュ(ニセアカシア)の枝に、縁が巻き込んだように膨れている葉がたくさんありました。帰宅してから調べると、ハリエンジュハベリマキフシという虫こぶで、ハリエンジュハベリマキタマバエ Obolodiplosis robiniae というタマバエの一種の寄生によってできるものだそうです。
日光に透かしてみると(実はストロボ光ですが)何か影が見えます。
ナイフの先でそっと開けてみるとこんなものが・・・。
しかしちゃんと撮影する前にうっかりとり落としてしまいました。
これは別の虫こぶから出てきました。色は薄いですが上と同じもののようです。
ネット画像を探すと、フッカーSさんの東京23区内の虫2に同じものが掲載されていました。これは虫こぶを作った犯人のハリエンジュハベリマキタマバエではなく、それに寄生するハラビロクロバチ科の一種(Platygaster robiniae)の蛹なのだそうです。
上の写真の一部拡大です。
米粒をたくさんくっつけたような格好ですが、それぞれの米粒が一つの蛹なんでしょう。0.7mm前後の長さですから、成虫もかなり小さなものでしょう。年1化であれば冬場の葉裏探しで越冬個体を見ている可能性もありますが、もし撮影していてもそれとは分からないでしょうね。Platygaster robiniaeの成虫の画像は海外サイトでいくつか見られますが、これといった特徴もなさそうな黒くて小さなハラビロクロバチです。
さらに別の虫こぶを開けると、ようやくタマバエのものらしき幼虫が出てきました。青い繊維がくっついていますが、これは取り出した時に私の手か衣服からついたものでしょう。
頭部を見れば確かにハエの幼虫です。体長は約3mmです。
(2016.07.06・明石公園)
最近のコメント