アキニレのアブラムシ(?Tinocallis takachihoensis)
仕事場の近くの僅かな緑地にどこかから飛んで来た種から育ったと思われるアキニレの幼木が生えていて、その葉を捲っているときれいな翅を持つアブラムシが見つかりました。体長約1.4、翅端まで約2.2mmです。
1枚の葉に1匹づつですが探せば何匹も見つかったので、アキニレをホストとする種と考えて良さそうです。帰宅してその線で検索してみると、愛媛県総合科学博物館研究報告の愛媛県のアブラムシという資料でニレヒゲマダラアブラムシ Tinocallis ulmiparvifoliae
Matsumura, 1919という種名が出てきました。
Tinocallis属と言えば以前に掲載したサルスベリヒゲナガアブラムシT. kahawaluokalaniが同じ属で、今回のものと雰囲気が似ているのでこのニレヒゲマダラが有力候補と考えたのですが、画像が見つかりません。その代わりに英国のサイトでTinocallis takachihoensisという種の画像が出てきて、これが非常によく似ています。体色や脚の色、翅の斑紋もよく一致し、胸部背面に2対の突起(前方のは小さく淡色、後方のは大きく暗色)、腹部背面にも淡色の突起が2対あるというのも合っています。その上英名がJapanese elm aphidとなっていて、この種で間違いないのではないかという気がしてきました。
とはいえ国内の資料が見つからず、先のニレヒゲマダラアブラムシ の正体も分からないのでタイトルには疑問符つきで種名を掲げておきます。
あちこちの葉に1匹づつこんな幼虫もいましたが、同種かどうかは確かではありません。体長約0.9mm。
(2016.07.01・神戸市中央区)
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