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2016年10月12日 (水)

ツノオビムシの一種(Ceratium sp.)

まず動画から。渦鞭毛藻類、ケラチウム属(Ceratium)の一種です。ツノオビムシ、あるいはツノモという和名がついています。
以前掲載したマルウズオビムシ Peridinium などに近い仲間で、2本の鞭毛を持った単細胞生物です。

これは2細胞が連結した群体で、盛んに鞭毛(縦鞭毛)を動かしているのが見えます。シャーレの中ではこの鞭毛の運動によってゆっくり前進するのが観察できたのですが、カバーグラスを載せて封じたためか動きがほとんど止まっています。

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静止画を撮る前に2細胞が分かれてしまいました。群体を作る場合には後方の細胞の頂角(細胞の中心から真っ直ぐ前方に伸びる角)は短くなるようです。
画面内のスケールバーは50μm(以下同じ)です。

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これは頂角の長い方の細胞です。コップの欠けた部分のようにこちらに向かって大きく口を開けた部分を縦溝、それに対して直角に周囲を取り巻いている溝を横溝と呼ぶそうです。

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奥の方(背面)にピントを合わせています。褐色の粒は葉緑体です。

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これは単独でいた別個体。

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縦溝に沿って伸びている鞭毛が縦鞭毛で、最初の動画に見えているのも同じですが、横溝に沿って伸びる横鞭毛は写真では確認できません。

(2016.10.05・西舞子海岸にて採集)

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