ムクノキクチナガオオアブラムシ?
ムクノキの樹皮下に集まっていた大型のアブラムシ。ムクノキクチナガオオアブラムシ Stomaphis aphananthae Sorin, 1979だと思います。
ムクノキにつくクチナガアブラムシは従来エノキやケヤキにつくヤノクチナガオオアブラムシ Stomaphis yanonis Takahashi, 1918と同一とされていたのですが、1979年に新種として記載されたということです(2015.03.02の記事へのezo-aphidさんのコメント参照)。但し形態的にはヤノクチナガとどこがどう違うのか私には分からないので種名には疑問符をつけておきます。
大きいのは雌成虫でしょう。4.5~5.5mmくらいの体長があります。そしてその間に見える、はるかに小型で薄緑色の光沢のある個体が雄成虫だろうと思います。
口針を通す鞘は太い管の中に細い管が収まるという入れ子構造になっているように見えますが、どうなんでしょう。一度伸び縮みする様子を見たいものです。
こちらは口吻を少ししか伸ばしていません。鞘の部分は樹幹内には入らないと思われますから、その大部分は体内に引き込まれているんでしょうか。
この個体で体長約2.2mm。先に触れたezo-aphidさんのコメントによればクチナガオオアブラムシの雄は口吻と角状管を持たないそうです。また同じくezo-aphidさんの、そらさんの記事へのコメントにはヤノクチナガオオアブラムシの雄は雌の1/3ほどの体長で11月後半に現れるとのことですから、ムクノキ口ナガでもほぼ同様と考えてよいと思います。
(2016.11.03・明石公園)
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