アザミウマ科 Trichromothrips elegans Masumoto & Okajima
* 2019.02.12・タイトル変更 *
コメントにあるように、時鳥庵 庵主さまより種名を教えていただきました。アザミウマ科のTrichromothrips elegans Masumoto & Okajimaという種で、「アザミウマの一種」としていたタイトルを変更しました。アオキにつくそうです。また「時鳥庵晴耕雨読」には同種のプレパラート標本の写真が掲載されています。
ヤブニッケイの葉の裏に、きれいな色あいのアザミウマがいました。
去年の今頃、イヌビワの葉裏で一匹だけ見つけたものと同じ種だと思いますが、今回は周囲の葉で多くの個体が見つかりました。
このヤブニッケイは多くの葉にニッケイトガリキジラミの寄生によるゴール(ニッケイハミャクイボフシ)が形成されていて、葉裏から見るとその部分が陥没して穴になっています。アザミウマの何匹かはその穴を覗き込んでいるように見えたので、このトガリキジラミのゴールに何らかの関係を持っているのではないかと想像してみましたが、それ以上の行動も見られなかったので多分無関係なんでしょう。
(2017.05.26・明石公園)
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コメント
この種は、Trichromothrips elegans Masumoto & Okajimaです。アオキなどに5-6月発生する種で、最初の発見は皇居の吹上御苑でした。無数にいました。その後アオキに発生することがわかり、方々で見つかるようになりました。最近は時鳥庵 庵主を名乗っています(元SOです)。ブログ「時鳥庵晴耕雨読」でアザミウマの掲載を始めました。まだまだ力量不足ですが、こちらもよろしくお願いします。
投稿: 時鳥庵 庵主 | 2019年2月12日 (火) 12時21分
いつもお世話になっております。
まだ2度しか見ていませんが、アオキにつくんですね。この写真を撮った場所でもアオキは多いので、多分そこから飛んできたんでしょう。これから注意しておきます。とても綺麗なアザミウマなので“elegans”に納得です。早速記事に種名を加えておきます。ありがとうございました。
「時鳥庵晴耕雨読」も拝見しました。専門文献は私には歯が立たないので、このように生態写真で特徴を解説していただけるととても助かります。これからも楽しみにしておりますのでよろしくお願いいたします。
投稿: おちゃたてむし | 2019年2月12日 (火) 17時14分
さっそくのお返事恐れ入ります。
実は、この美しいアザミウマには私もちょっと思い入れがあります。その発見談を「皇居 吹上御苑の生き物」(世界文化社 初版発行2001年)に小文にてしたためておきました。この書物がいまだに書店に並んでいるとは思えませんが、もし図書館にでもお出でになる機会がありましたら、見ていただければと思います。
投稿: 時鳥庵 庵主 | 2019年2月12日 (火) 19時15分
ご紹介ありがとうございます。探してみると、アマゾンで古本が出ていました。目次の画像が出ているのですが、それを見ただけで面白そうなので早速注文しました。届くのが楽しみです。
投稿: おちゃたてむし | 2019年2月12日 (火) 20時05分