クダクラゲに付着していた吸虫
久しぶりに近所の海岸でネットを曳くと、冬場に多いクダクラゲの一種がたくさん採れました。シャーレに入れて実体顕微鏡で眺めていると、その中に透明の体表にたくさんの小さな粒々をくっつけた個体が混ざっています。
一匹取り上げて調べてみると、くっついているのは吸虫の一種のようです。平べったいナメクジのような体に黒い目(眼点、と言うんでしょうね)が一対ついていて、愛嬌があると見る向きもあるでしょうがただただ気持ち悪いと感じる人も多いかも知れません。体の前部と中央部にある吸盤を使って移動するときには驚くほど伸び縮します。
吸虫と言えば魚類や貝類を宿主とするものがよく知られていますが、調べてみると鳥羽水族館飼育日記の中に、カブトクラゲ(クシクラゲ類)に付いた吸虫の記事が見つかりました。
クダクラゲ本体は体長4mmくらいもあって、この日用意していた機材では大き過ぎて画面に収められませんでした。スケールバーは500μm。
動画です。
動画の中で1匹、長い尾を打ち振っているのがいます。これはセルカリアcercaria 期の個体だろうと思うのですが、他の尾の無い個体がどの時期の相当するのかよく分かりません。
(2017.12.08.西舞子海岸にて採集)
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