« 2018年4月 | トップページ | 2018年6月 »

2018年5月の19件の記事

2018年5月30日 (水)

トリコディナの一種

ヒゲナガケンミジンコの一種についていたトリコディナ Trichodina sp.です。
トリコディナは寄生性の繊毛虫で、金魚などの観賞魚にトリコディナ症という病気を引き起こすのもこの仲間だそうです。
8年前にも同じものを掲載していますが、今回は動画も撮っておきました。機材が変わっているので、写真のうつりも少し良くなっていると思います。

Img_1476
寄主のヒゲナガケンミジンコです。カバーガラスで押さえて動けなくしているのですが、先に動画を撮っている間にたくさんついていたトリコディナはほとんど寄主から離れてしまいました。

Img_1534
画面左に、ケンミジンコの体表に付着したトリコディナが見えますが、一緒にカバーグラスに押し付けられて変形しているようです。。右のほうに集まっている多数の緑色の米粒状物体も体表に寄生している生物だと思いますが、何の仲間かわかりません。

Img_1560
寄主を離れたトリコディナは、水の層の底、つまりスライドガラスの上面か、天井、つまりカバーガラスの下面に接してゆっくり回転しています。ケンミジンコの体はかなりの厚みがあり、底に沈んでしまったものは高倍率の観察には具合が悪いので、カバーガラス下面まで上がってきたものを撮影しています。

Img_15842
これは上面にピントを合わせたものですが、こちらが細胞の後端部になるようです。環状に並んだ鈎状の構造(scopula)が見えますが、これを使って他の生物に付着して寄生(または共生)するということです(月井雄二「淡水微生物図鑑」)。

Img_15862
同じ細胞の下面、つまり前端部にピントを移動させています。円いのは収縮胞で、次の動画ではそれが現れたり消えたりする様子が見られます。その隣に細長い裂目のように見えているのが口でしょうか。

動画です。


(2018.05.01・明石公園 桜堀にて採集)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年5月29日 (火)

ハリブトシリアゲアリ

アラカシの幹で、昆虫の脚に集まっていたハリブトシリアゲアリです。
脚はヤマトゴキブリのもののようでが、その脚に噛みついている連中とは別に、その周りで互いに舐め合うような行動をしているアリもたくさんいます。大雑把な印象ですが、このアリは多種に比べてこういうグルーミングのような行動を頻繁に見かける気がします。

Img_1843

Img_1866

Img_18652

Img_1853

Img_18522

Img_18482

(2018.05.25・明石公園)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年5月28日 (月)

コエラストルムの一種

緑藻類のコエラストルムの一種です。この仲間は8、16、32個の細胞からなる群体を作るそうですが、この写真の例では細胞数は32のようです。さらにその群体が20個近く集まっています。
4年前に出したものも32細胞の群体ですが、今回のものよりかなり大型です。「水中微生物図鑑」に当たってみるとCoelastrum pulchrum(旧称 C.cambricum) という種に該当しそうですが、2年前にもその種ではないかと思われるものを掲載していて、今回のものに比べて群体がひとまわり小型です。ただし2年前のものは細胞数がおそらく16個なので、小さいのはそのせいでしょう。どちらも Coelastrum pulchrum なのかも知れませんが、少々怪しそうです。

Img_00882_2

(2018.05.01・明石公園 桜堀にて採集)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年5月27日 (日)

ボタンヅルグンバイ

夕食の準備をしていた妻がちょっと来いと言うので行ってみると、俎板の上をグンバイムシが一匹歩いていました。ヒメグンバイあたりだろうと思いながら念のためルーペを取ってきて覗いてみると、どうやら初めて見る種です。写真を撮るにも俎板の上では格好がつかないので、こいつが付いていたというレタスの葉っぱと一緒に容器に入れてしばらくしてから見に行くと、おとなしく口吻を刺して吸っていました。
日本原色カメムシ図鑑・第3巻で調べてみると、ボタンヅルグンバイ Cysteochila vota で良さそうです。ヤブガシラグンバイ C. consueta と同属で、確かにちょっと似ています。頭端から翅端まで約3.8mmです。
“ボタンヅルに寄生するといわれるが、タデ類から見つかったこともある”とのことですが、レタスについていたのは偶然でしょうか。袋のラベルには長野県産とありました。

Img_1786

Img_17922

Img_17672

Img_17522

Img_1812

(2018.05.22・自宅にて)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年5月26日 (土)

ネプチューンヒルガタワムシ

このワムシを眺めているとその昔、写真好きのお父さんなどが大概持っていた8段とか10段の小型三脚を思い出します。使うときは脚の先を引っ張ってカチャカチャと伸ばす奴ですが、このネプチューンヒルガタワムシ Rotaria neptunia の脚はちょうどあんな風に伸び縮みするのです。

Img_14472
脚を縮めている時は体長0.5mmくらいです。

Img_14422
繊毛冠を拡げて泳ぐ際も足はあまり伸ばしません。

Img_1441
少し伸ばしたところ。

Img_1430
これで目一杯ではないはずですが、視野からはみ出てしまいました。体長が3倍ほどにもなります。どんな構造になっているんでしょうね。

Img_14622
しばらくすると徐々に不活発になり、やがて頭も脚もひっこめて動かなくなってしまいました。

動画です。



(2018.05.01・明石公園 桜堀にて採集)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年5月25日 (金)

フタヅノクンショウモ

32個の細胞からなるフタヅノクンショウモ Pediastrum duplex です。

Img_1644
以前出したものに比べて細胞が細身でその分大きく隙間が空いています。この種にはいくつもの変種が知られているそうなので、これは多分別の変種なのでしょう。環境による形態の変化もあるそうです。

Img_0101
こちらの群体は、あちこちに何やら円いものをくっつけています。それらが接している細胞は細胞質が抜け始めているように見えるので、この円いものが遊走子を包んだ嚢(やがて娘群体になる)ではなかと思うんですが、それにしては小さ過ぎるような気もします。
1、2枚目とも、以前掲載したビワクンショウモと同様、周辺の細胞の突起から細い毛束のようなものが伸びているのが確認できます。

(2018.05.01・明石公園 桜堀にて採集)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年5月23日 (水)

サメハダクンショウモ?

群体の直径が50μmほどの、小さなクンショウモです。
外側の細胞に角状突起が二つ、細胞間に隙間がなく、表面が多くの顆粒で覆われる(月井雄二著・淡水微生物図鑑)などの特徴からサメハダクンショウモ Pediastrum boryanum ではないかと思いますが、他にも同様の特徴を持つ種があるのかも知れません。

Img_00912
この群体は細胞数が16個ですが、8、32、まれには64、128個の群体も出現するそうです。

Img_00942
ピントを細胞表面に合わせると、細かな粒々で覆われていることが分かります。

(2018.05.01・明石公園 桜堀にて採集)


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年5月22日 (火)

ホソヒメカタゾウムシ?

コケの間を歩いていた小さなゾウムシです。
クチブトゾウムシの仲間だろうと見当をつけて保育社の甲虫図鑑に当たってみると、ホソヒメカタゾウムシ Asphalmus japonicus というのが似ています。体長(写真の個体は約3.8mm)もほぼ合っているし、「落ち葉中からとれる」という説明とも矛盾しません。
ただしあまりよく調べられていない仲間のようで、「調査が進むと多数の種に区分される可能性がある」ともあります。とりあえず表題には疑問符付きでこの種名を出しておきます。

Img_1106

Img_11032

Img_11082

Img_11142

(218.04.30・学が丘北公園)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年5月21日 (月)

コキノコゴミムシ

何度も撮った憶えのある小型のゴミムシですが、いつも撮りっぱなしでろくに整理もしていないので以前撮ったのが本当に同じ種なのかどうか、すぐには調べることができません。少なくとも当ブログでは初登場です。
体長約10mmのコキノコゴミムシ Coptodera japonica です。積み上げられた伐採木の間から出てきましたが、何枚か撮影しているうちに再び幹の間に逃げ込んでしまいました。

Img_12082

Img_12002

Img_11992

(2018.04.30・学が丘北公園)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年5月20日 (日)

ミジンコの死骸に集まる繊毛虫・鞭毛虫

死んだミジンコに小型の繊毛中や、さらに小さな鞭毛中がたくさん集まっていました。

Img_9424

Img_9438
楕円形の繊毛虫は殻の内部を行ったり来たりして餌を漁っているようです。まだ残っているミジンコの組織か、あるいは同じように集まってきた他の微生物を食べているのかも知れません。

Img_9463

Img_9434
殻の表面には多数の鞭毛中が集まっています。

Img_9376
写真ではよく見えませんが、最後の動画を見ていただくと短い鞭毛をちょこちょこ動かしているのがどうにか分かります。

動画です。

(2018.04.12・明石公園 桜堀にて採集)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年5月19日 (土)

アファニゾメノンの一種(Aphanizomenon sp.)

あまり水質の良くない池や湖に発生する、いわゆるアオコの原因となる藍藻の一つで、アファニゾメノン属 Aphanizomenon の一種です。
低倍率で見ると細い筆の先のようですが、じっと見ているとそれがゆっくりと形を変えていきます。

Img_90552_2

Img_90582_2
かなりゆっくりとした動きですが、1枚目から約1分間で少し形が変化しているのが分かります。

Img_90802_2
筆先のような毛の一本一本が円筒状の細胞が糸状に連なったもので、その細胞列が互いに滑るように動きます。イカダケイソウの運動にも似ていますが、それよりはるかに緩慢です。

動画です。



(2018.04.12・明石公園 剛の池にて採集)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年5月17日 (木)

ルリオオキノコ

伐採木の上に集まっていたルリオオキノコ Aulacochilus sibiricus です。
菌類の繁殖した朽ち木や伐採木ではごく普通に見られる種で、しかも4年前の記事と似たような写真しかないのですが、他に目新しい収穫もないのでとりあえず出しておきます。

Img_10382

Img_1055

Img_10602

Img_10272

Img_10322

(2018.04.30・学が丘北公園)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年5月15日 (火)

ノミゾウムシの一種(Rhynchaenus sp.)

コナラの葉の裏側を齧っていたノミゾウムシの一種です。
2年前の同じ季節に出したものと多分同じ種で、ムネスジノミゾウムシではないかと思っているのですが確定はできません。
この仲間はとにかく小さいので高倍率で撮影するには片手で葉を押さえる他なく、そうすると驚いて落下してしまうか、良くてもそのまま固まって動かなくなってしまうことがほとんどなのですが、この個体は鈍感なのか肝が据わっているのかそのまま食事を続けてくれました。
体長は約2.3mm。この日はたくさん見かけました。

Img_09802

Img_0938

Img_09462
見ていると頭部を左右にひねりながら齧っています。

Img_09532
 
Img_09652

Img_09692
よくこんなに、薄い表皮だけ残して食べられるもんですね。

(2018.04.30・学が丘北公園)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年5月14日 (月)

アカモンホソアリモドキ

伐採木の上にいたアカモンホソアリモドキ Sapintus marseuli です。2、3枚撮っただけで逃げられたのでこの1枚しかありません。

Img_10712
甲虫図鑑でアリモドキの仲間を探すと同じような黒とオレンジの配色がいっぱい出てきます。このアカモンホソアリモドキの場合、頭部が複眼の後で張り出していることも特徴の一つのようです。
体長約4.2mmです。

(2018.04.30・学が丘北公園)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年5月10日 (木)

ツヤツツキノコムシ

切り株の上を歩いていた体長2mmばかりの小甲虫ですが、立派な大顎の上に、額のあたりには一対の短い角まで突き出ています。
いつものように保育社の甲虫図鑑で調べると、ツヤツツキノコムシ Octotemnus laminifrons でよさそうです。カワラタケ類をはじめ各種のキノコにいる普通種だそうです。
小さいうえにほとんど立ち止まることなく歩き続けるので満足な写真がありませんが、数枚を見比べるとどうにか全体像がつかめるような気がします。

Img_08822

Img_08842

Img_08852

Img_08912

(2018.04.30・学が丘北公園)


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年5月 8日 (火)

クストガリキジラミ・1齢幼虫

まだ柔らかいクスノキの新葉にところどころ小さく膨らみ始めた部分があって、裏返してみると小さなキジラミ幼虫がついていました。クストガリキジラミ Trioza camphorae だと思います。
体長は0.3mmほどで、おそらく1齢幼虫でしょう。以前掲載したカシトガリキジラミの1齢幼虫を太短くしたような格好です。

Img_0741

Img_07583

Img_07652
もっと成長した幼虫はこちらに、羽化の様子はこちらに出しています。

(2018.04.28・舞子墓園)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年5月 7日 (月)

コナラの葉のハバチ幼虫

先日出した、ヒメコバチが産卵していたのと同じコナラの木なんですが、ハバチの幼虫が若葉を齧っていました。
体長は25mmくらいで、同齢らしき幼虫が他にも数匹、同じ木で食事中でした。
コナラにつくハバチ幼虫で探してみると、Hepotaさんが多摩の生き物たちに掲載されているものにちょっと似ているようです。

Img_0467

Img_0475

Img_05052

Img_05152

(2018.04.28・舞子墓園)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年5月 5日 (土)

ホウセンカヒゲナガアブラムシ

サルトリイバラの葉の裏で、ホウセンカヒゲナガアブラムシ Impatientinum impatiens が増殖中でした。

Img_0681
成虫は幹母だと思います。たくさんの葉の裏で一匹の幹母と数匹から十数匹の幼虫からなる集団が吸汁していました。

Img_0683

Img_06892

(2018.04.28・舞子墓園)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年5月 3日 (木)

コナラの葉のゴールに産卵するヒメコバチ科Tetrastichinae亜科の一種

コナラの若葉の葉裏で産卵する小さなハチを見つけました。

Img_04202
タマバチだろうと思いながらよく見ると体長2mm足らずのヒメコバチでした。葉脈の脇に産卵管を突き刺しています。

Img_04112
こちらに似ていて同じTetrastichinae亜科だと思いますが、産卵場所がかけ離れているし、触角の色も異なり、別種のようです。

Img_04043
同じ葉の2、3カ所で産卵しましたがいずれも葉脈付近です。ヒメコバチ科は、すべてそうなのかどうか知りませんがまず寄生性と考えて間違いないでしょう。産卵管の先には何が潜んでいるんでしょうか。

Dscn3875
葉を表から撮ったものですが、側脈上に数カ所、白っぽくなった部分があります。ハチはこの部分を狙って産卵するようです。

Img_0446
同じハチが、今度は葉の表に回って産卵を始めました。

Img_04412
やはり側脈の上です。

Img_04332
産卵管を刺している部分をよく見ると、少し膨らんで色も変わっています。こちらとかこちらのようなタマバチのゴールでしょうか。そうだとしても、この僅かな膨らみから推測すると寄主はまだ卵か、せいぜい孵化直後の微小な幼虫でしょうね。

(2018.04.28・舞子墓園)





| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2018年4月 | トップページ | 2018年6月 »