トリコディナの一種
ヒゲナガケンミジンコの一種についていたトリコディナ Trichodina sp.です。
トリコディナは寄生性の繊毛虫で、金魚などの観賞魚にトリコディナ症という病気を引き起こすのもこの仲間だそうです。
8年前にも同じものを掲載していますが、今回は動画も撮っておきました。機材が変わっているので、写真のうつりも少し良くなっていると思います。

画面左に、ケンミジンコの体表に付着したトリコディナが見えますが、一緒にカバーグラスに押し付けられて変形しているようです。。右のほうに集まっている多数の緑色の米粒状物体も体表に寄生している生物だと思いますが、何の仲間かわかりません。
寄主を離れたトリコディナは、水の層の底、つまりスライドガラスの上面か、天井、つまりカバーガラスの下面に接してゆっくり回転しています。ケンミジンコの体はかなりの厚みがあり、底に沈んでしまったものは高倍率の観察には具合が悪いので、カバーガラス下面まで上がってきたものを撮影しています。

これは上面にピントを合わせたものですが、こちらが細胞の後端部になるようです。環状に並んだ鈎状の構造(scopula)が見えますが、これを使って他の生物に付着して寄生(または共生)するということです(月井雄二「淡水微生物図鑑」)。
動画です。
(2018.05.01・明石公園 桜堀にて採集)
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