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2018年9月29日 (土)

ムモントックリバチ

ここしばらく虫撮りに出かけられなかったので、昔のポジフィルムから季節の合うものを探してみました。

石垣の垂直面に巣を造っていたムモントックリバチです。よく見かけるハチですが、巣作りや獲物の搬入を連続して観察する機会になかなか出会えないので、この機会に出しておきます。古いフィルムなので色が冴えないのはご勘弁ください。

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残念ながら見つけた時には巣はほぼ完成していて、徳利の首の部分の仕上げを残すだけになっていました。

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頭を中心に巣も周りを回りながら、徳利の襟(と呼ぶのかどうか知りませんが)の部分を大顎と前脚で挟むようにして形を整えます。

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出来具合は触角で確認しているように見えます。

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襟がまだ乾かぬうちに産卵を始めました。

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ひとまず完成。この日はここまで見届けて引き揚げました。

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翌日見に行くと、獲物の搬入が始まっていました。ハマキガの仲間でしょうか。巣の口はかなり狭いのですが、大顎と前脚を使って器用に押し込んでいきます。

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また1匹。
だいたい10分か15分くらいの間隔で獲物を持ち帰っていました。

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食料の貯蔵が終わると巣の閉塞です。せっかく奇麗に出来ていた徳利の首もここで潰されます。

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さらに泥玉を追加して補強しています。

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最後の仕上げに植物をかみ砕いた繊維で上塗りします。

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これで完成。恐ろしい寄生者に目を付けられないことを祈るばかりです。

(1993.09.28~29・神戸市西区)






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コメント

こんばんは
すばらしいです!まるで巣の横にテントを張って観察しているような要所要所を押さえたお写真ですね。15年前ですか、まだまだお宝が眠っていそうですね。

投稿: BABA | 2018年9月29日 (土) 22時39分

BABAさん、こんばんは。
フィルム時代の写真でも、これまでに撮りなおす機会のなかったのはなるべく再利用したいと思うのですが、撮りかたが下手くそだったり画質に問題があったりして、お目にかけられるようなものは大して残っていません。やっぱり新たな被写体を求めて根気よく撮影に出かけるのが一番ですね。

投稿: おちゃたてむし | 2018年9月30日 (日) 19時51分

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