コクゾウホソバチ?(Theocolax ?elegans)
イヌビワの葉裏にコバチらしき虫の影が見えたので、どうせまたお馴染みさんだろうと思いながらルーペで覗いてみると、一見してはじめての種だと分かりました。
画像を調べてみると前胸背の形がコガネコバチ科のようなのでその線でネット画像を探してみたところ、こちらのような標本写真が見つかりました。インドの農作物病害虫の生物防除に関するサイトですが、写真を見る限りかなり良く似ています。
この Theocolax elegans はコクゾウホソバチという和名がつけられていて、農研機構のサイトで「貯穀害虫・天敵図鑑」というページに紹介されていました。そこではこの種は世界中に分布していて、穀類内を加害する甲虫類やシバンムシ類の幼虫、蛹に外部寄生すると説明されています。
ただ今回撮った個体を同種とするには気になる点もあって、まずインドの標本写真に比べると頭部の、複眼より前の部分がより長いように見えます。また同じ記事で触角の節数が雌で8、雄で9とされていますが、下の頭部拡大写真では(少々不鮮明ですが)10個あるように見えます。ということで、とりあえず種名には疑問符をつけておきます。
前翅から黒い毛束が生えています。以前掲載して上條先生からHeydenia属に似てるかも?とコメントをいただいたものにもこのような毛束がありました。
(2018.11.02・明石公園)
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コメント
これまた面白い顔面のコガネコバチですね。凄い!
出会うのが毎回同じ顔ぶれの時がありますが、たまにこういうのに出くわすと、やめられないですね(^^
投稿: BABA | 2018年11月12日 (月) 07時14分
おっしゃる通り、毎度毎度同じものばかりでうんざりすることの方が多いですが、初見で、しかもこんなユニークなスタイルのコバチを見つけることがあると、こりもせずまた虫探しに出かけようという気になります。
投稿: おちゃたてむし | 2018年11月12日 (月) 20時44分