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2018年12月の26件の記事

2018年12月31日 (月)

ヨコエビの一種

海産のヨコエビ類は以前にも2度ばかり出しています(2010.07.212012.03.12)。
科も属もさっぱり分かりませんが、色の綺麗な種が多く、採集物の中に見つけると撮影しています。虫の好きな人間には、節足動物はどれも面白いですね。

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赤い外殻の中に緑色の腸管が見えます。藻類を食べているんでしょうかね。

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これは第3~第7胸肢だと思います。

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先端には鋭い鈎爪が。これで海藻などにしがみついているんでしょう。

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こういう複眼があると昆虫っぽく見えます。

(2018.12.27・西舞子海岸にて採集)

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2018年12月28日 (金)

ゾウミジンコ・他

いつもの公園の池の水をネットで濾すとゾウミジンコが一杯。

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動画にはオナガミジンコや(普通の)ミジンコも出てきます。


元気に泳ぎ回っていますが、ほとんどどの個体も体に沢山のツリガネムシをくっつけています。

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これは腹面から見ていますが、体の側面にも口の前にも一杯着いています。

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一緒に採れたオナガミジンコにも。
もうちょっとアップの写真はこちらこちらをご覧ください。

(2018.12.11・明石公園 剛の池にて採集)


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2018年12月26日 (水)

子持ちのフクロワムシ(Asplanchna sp.)

フクロワムシ属の一種(Asplanchna sp.)で、多分こちらと同じ種だと思います。お腹の中ですでに子どもが動き回っていて、赤い眼点や繊毛を盛んに動かしているのまでよく見えます。

(2018.12.11・明石公園 剛の池にて採集)

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2018年12月25日 (火)

タケヒゲナガブチアブラムシ

クマザサの葉を当てずっぽうにめくっていると、子どもを産んだばかりのアブラムシがいました。タケヒゲナガブチアブラムシ Takecallis arundicolens だと思います。

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以前にも真冬の1月に脱皮したり羽化したりしていたので、寒さには強いアブラムシなんでしょう。

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1齢幼虫の体長は0.7~0.9mmくらいです。

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産卵中の雌もいましたが、葉をめくると逃げ回って、ゆっくり撮らせてくれませんでした。

(2018.12.14・学が丘北公園)

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2018年12月24日 (月)

トゲダニの一種

朽ち木の虫が続きます。小甲虫を追いかけていた時に視野に入ってきたダニで、多分トゲダニの仲間だと思います。体長は約0.4mm,、背面には長くて曲がった太い毛がまばらに生えていまて、ちょっとイノコヅチの実を思わせます。
手持ちの唯一の参考資料である「校庭のクモ・ダニ・アブラムシ」を眺めてみると、カマゲホコダニ属 Gamasholaspis が近そうです。まず和名からしてこれではないかと言う気がしたのですが、もとより当てずっぽうです。

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(2018.12.14・明石公園)

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2018年12月23日 (日)

ケブカハナカメムシ幼虫

朽ち木の樹皮下から出てきたケブカハナカメムシの幼虫です。幼虫だけでは名前の調べようがありませんが、成虫と混在していたので間違いないでしょう。場所は前回の記事と同じ公園です。体長約1.5mm。

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単眼が無いように見えますが、どうなんでしょうか。

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成虫もちらほら。

(2018.12.14・学が丘北公園)

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2018年12月22日 (土)

フトケヤスデ?(?Tokyosoma takakuwai)(改題)

* 2019.03.07・追記とタイトル変更 *

BITTZU さんより、「分布からはフトケヤスデ属のフトケヤスデ Tokyosoma takakuwai ではないかと思います。」とのコメントをいただきました。ミコシヤスデ属の記録はいずれも北海道からのものだそうです。ミコシヤスデの一種としていたタイトルを変更しました。

先日のオビヤスデの一種と同じ場所に1匹だけ混ざっていた別種のヤスデです。
以前BABAさんがミコシヤスデ科 ミコシヤスデ属 の1種として紹介されていた種とよく似ていて、同種の可能性が高そうです。

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歩き廻るので顔面は上手く撮れませんでしたが、先日のオビヤスデと違って立派な複眼を持っています。

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各節に3対の剛毛を持つのが特徴の一つだそうです。

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しばらく追いかけているとこんな姿勢で固まってしまいました。

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体長は約14mmです。

(2018.12.14・学が丘北公園)

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2018年12月20日 (木)

オビヤスデの一種

朽ち木の樹皮下が続きます。
これはオビヤスデの一種だと思います。同じくらいの大きさのが数匹いましたが、結構よく動きます。体長は14mmくらいです。

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触角は立派ですが、眼はあるような無いような…。

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撮影時には気がつきませんでしたが、体のあちこちに小さなダニがついています。体長は0.1mmくらいしかありませんが、イトダニ科の一種でしょうか。

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ヤスデもよく見ると美しい生き物ですね。外国産の巨大な奴を飼う人の気持ちが分かります。

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(2018.12.14・学が丘北公園)
 

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レデューサー付き顕微鏡アダプター

虫もプランクトンも目新しいものはなかなか撮れないので、今回は趣向を変えて顕微鏡撮影機材の紹介です。

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上は昨年頃まで使っていた機材で、オリンパスBHに半自作のアダプターを介してニコンのD7000を載せています。アダプターの中の撮影レンズ(リレーレンズ)はオリンパスのFK2.5×ですが、それとカメラとの間にレデューサーとしてケンコーのACクローズアップレンズNo.5を加えています。
FK2.5×は元来35mm判で使うことを想定した倍率設定なので、センサーの面積が半分以下のAPS-Cサイズのカメラで使用するには倍率が高過ぎ、面積にすれば10×で視野数18の接眼レンズを通して見える視野の僅か23%ほどしか画面に収まりません。中心の良像範囲だけ使っているとも言えますが、それにしてももう少し広く写したい場合も多いでしょう。それならもっと低倍率のレンズを使えば済む話ですが、FKレンズでは2.5×以下の倍率のものはなく、次世代のLB対物レンズ(長頸タイプ)用のNFKなら1.67×がありますが現在では入手困難です。またコリメート法であれば接眼レンズの視野全体を収めることも可能ですが、カメラと接眼レンズの相性によっては中心部にハレーションが出やすい等の問題もあります。そこで、天体写真を撮る方にはお馴染みのレデューサーを入れる方法を試してみることにしました。

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このアダプターの構成ですが、カメラボディ側から説明すると、まず20mmの中間リング、次にニコン純正のBR-2リング(リバースリング)、それに49-52mmのステップアップリングを介してクローズアップレンズを取り付けています。
その下は古いミノルタの顕微鏡アダプターの部品やら不要になったフィルターの枠やらステップダウンリングやら、これまでに溜め込んだがらくたを色々組み合わせたものです。
写真の組み合わせでは、これでちょうど双眼部とカメラ側で同時にピントが合いますが、合わない場合は中間リングの長さを変えたり空のフィルター枠を組み合わせたりして調整する必要があります。

次に撮影結果です。

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まず1枚目は、レデューサー無しで撮ったもの。対物レンズはプランアクロマートの10×、被写体はMWSさんの珪藻プレパラートです。双眼部とカメラのピント位置は合わせてあります。実測で画面長辺が0.93mm、カメラのセンサーが23.6mmなので、対物の倍率が正確であれば撮影レンズによる倍率は2.54×という計算になります。

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2枚目は同じ条件でレデューサーを使用したもの。長辺で1.44mmの範囲が収まっていて、撮影レンズとレデューサーでの倍率は1.64×、35mm判に換算するとぴったり2.5×、つまり35mm判カメラで通常の方法で撮った場合とちょうど同じ画面になりました。周辺画像にはやはり少し像の乱れがありますが、それがレデューサーのせいなのか、対物レンズあるいは撮影レンズの性能なのか、35mmフルサイズのデジカメを持っていないので確かめることが出来ません。

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3枚目は2枚目の画像から、レデューサー無しの1枚目と同じ範囲を切り出したものです。この範囲だけに限ればレデューサー使用による像の劣化はほとんど無いと言えそうです。もちろん対物レンズを替えればまた違った結果になるかも知れませんし、画質を最優先にするならこういう余計なレンズを加えない方が良いことは確かでしょうが、ともかくも小サイズセンサーのカメラで十分な撮影範囲を確保できる方法としてそれなりの使い道があると思っています。

最後になりましたが、この記事を途中まで書いたころに念のためレデューサーという言葉で検索をかけてみて、レデューサー入りのマウントアダプターというものが各種販売されていることを知りました。APS-Cやフォーサーズのミラーレスカメラで35mm一眼用のレンズを使うためのものです。中国製のものでは1万円前後からありますが、ミラーレスカメラを使うのならこれが手っ取り早いかも知れません。



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2018年12月19日 (水)

アナバケデオネスイ

朽ち木の樹皮下の小甲虫が続きます。
この頭でっかちの小甲虫はネスイムシ科のアナバケデオネスイ Mimemodes cribratus だと思います。

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検索表によればオバケデオネスイ属 Mimemodes は「頭部は♂で前胸より明らかに幅広く、♀では前胸とほぼ同幅。側頭は退化し、複眼のすぐ後方で小突起状となる」とあります。これは雄ですね。

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体長は約2.3mm。和名の「アナバケ」の由来は多分上翅の大きな点刻でしょう。
因みに、図鑑に載っている同属他種の和名は「オオバケデオネスイ」「ズバケデオネスイ」「オバケデオネスイ」「コバケデオネスイ」。楽しいですね。

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同じ場所にいた、多分雌。体長は約2mmです。

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最初の雄の顔です。デコボコですね。

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雄の腹面です。

(2018.12.14・学が丘北公園)



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2018年12月18日 (火)

ナガセスジホソカタムシ

昨日の記事のツヤケシヒメホソカタムシと同じホソカタムシ科の、ナガセスジホソカタムシ Bitoma parallela です。同じ朽ち木の樹皮下で見つけました。数匹いた中の最大の個体で体長約3.5mmです。当ブログ初登場です。

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(2018.12.14・学が丘北公園)

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2018年12月17日 (月)

ツヤケシヒメホソカタムシ

引き続き朽ち木樹皮下で見つけた小甲虫。ツヤケシヒメホソカタムシ Microprius opacusです。よく見かける普通種で数年前にも出していますがもう一度。

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前胸背板のX字隆起が特徴です。

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体長は約2.2mm。

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顔面を撮ろうとすると動き出して手近な割れ目に潜り込んでしまいました。

(2018.12.14・明石公園 学が丘北公園)

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2018年12月16日 (日)

カドムネチビヒラタムシとハラグロカドムネチビヒラタムシ(タイトル変更)

* 2023.12.06・タイトルと記事修正 *

当初タイトルを「カドムネチビヒラタムシ」としていましたが、entomology6 さんより、暗色の個体はハラグロカドムネチビヒラタムシ Placonotus sp.だろうとご指摘を受けました。カドムネチビヒラタムシと同属の未記載種で、和名も仮名だそうです。両種の違いについてはentomology6 さんのブログ 夢の中の虫 2023年11月27~29日に詳しく紹介されています。タイトルを変更し、記事の最後に画像を追加しました。

朽ち木の樹皮を剥がしてこの集団が現れた時は初めて見る甲虫かと思って喜んだのですが、調べてみると以前の記事にも出したカドムネチビヒラタムシ Placonotus testaceus でした。ただ前回撮影したものはどの個体も木屑まみれでしたが、今回の集団はわりあい綺麗で、特徴がよく見えます。
* 体色の明るい方がカドムネチビヒラタムシ、暗い方がハラグロカドムネチビヒラタムシです。

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体長は1.7mmから2mmくらいです。上翅基部から前胸背板、頭部にかけての色が黒に近い個体と濃い褐色の個体が混ざっています。雌雄で体色が異なるのかと思いましたが、触角の長い方が雄だそうなので、体色は関係なさそうです。

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樹皮下での生活に適応した平べったい体つきです。

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これはどちらも雌。

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雄は明らかに触角が長いので区別できます。顎の上にくっついているのはダニでしょうか。

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雌の顔。

以下、追加画像です。

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これがカドムネチビヒラタムシ。

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こちらがハラグロカドムネチビヒラタムシ。

(2018.12.14・学が丘北公園)






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2018年12月15日 (土)

クチサケミズケムシの一種 Frontonia sp.

いろんなものを食べてとてもカラフルなクチサケミズケムシ(Frontonia)の一種です。

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これは別の細胞ですが、和名の由来になった大きな細胞口が見えます。

(2018.12.11・明石公園 桜堀にて採集)

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2018年12月14日 (金)

ヌカカ科の一種(?Forcipomyia sp.)の幼虫

昨日のヤマトシロアリと同じ朽ち木の樹皮下にいたヌカカの幼虫で、おそらく Forcipomyia 属の一種だと思われます。今年の1月にも同じタイトルで出していますが、体長は同じくらいですが形が明らかに違うので、別種でしょう。それよりも、大きさに違いはありますがBABAさんが掲載されていたものの方によく似ていて、同種かも知れません。

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大きなもので体長3mmくらい。

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背面から生えた毛には先端と中ほどに粘液状の液滴がついています。

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こちらが頭部。

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こちらはお尻。

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頭部のすぐ後ろには前擬脚が見えます。前回の種ではこの前擬脚の先が二つに分かれてそれぞれに小さな爪がついていましたが、今回は裏返しての撮影はしませんでした。

(2018.12.08・明石公園)

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2018年12月13日 (木)

ヤマトシロアリ

ヤマトシロアリは2年前にも出していますが、今回も同じ場所で、やはり朽ち木の樹皮の下から出てきたものです。前回は上手く撮れなかったワーカーの顔のアップがなんとか撮れました。

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丸々太ったワーカーがぞろぞろ歩く様子は牧場の家畜のようです。

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丈夫な植物繊維を噛み砕く必要からでしょうか、いかにも頑丈そうな大顎です。

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その大顎の上に透明のお皿のような上唇がかぶさっています。この人は何か咥えていますね。

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行列の中に兵アリもちらほら見えました。

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美しくも恐ろしげな武器を備えていますが、先のBABAさんの記事を見るとあまり勇猛な兵隊でもないようです。

(2018.12.08・明石公園)



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2018年12月12日 (水)

マルシタラガイ?

地面に転がった朽ち木や石を裏返すとよく見つかる微小なカタツムリです。真冬並みの寒さの中でも元気に這っていました。以前に出したものと恐らく同種で、マルシタラガイ Parasitala reinhardti という種だと思っているのですが、近縁の別種かも知れません。殻径3mmほどです。

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(2018.12.08・明石公園)

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2018年12月11日 (火)

ハネカクシの一種

昨日の記事に続き朽ち木の樹皮下のハネカクシです。
体長は昨日の種よりだいぶ大きく、と言っても2mmをわずかに超えるくらいです。やはり名前は分かりませんが、ヒメハネカクシ属 Atheta あたりが近そうな気がしています。

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(218.12.08・明石公園)

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2018年12月10日 (月)

ハネカクシの一種

朽ち木の樹皮を剥いで見つけた微小なハネカクシです。体長は1.1mmくらい。小さいくせにかなりの速度で歩き回るので、満足な写真を撮る前に見失ってしまいました。
数枚の写真を並べてみるとある程度の特徴は分かるので、いつもの甲虫図鑑で探してみましたが、だいたいこの大きさの種はほとんど収録されていません。大きさの範囲を少し拡げてみても似たものは見つからず、お手上げです。


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(2018.12.08・明石公園)

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2018年12月 9日 (日)

Sympiesis hirticula(ヒメコバチ科)

木の葉をめくって越冬中の小さな虫を探す季節になりました。と言っても、毎度同じ場所ばかり探しているので新顔にはなかなかお目にかかれません。この Sympiesis hirticula も、6年前に掲載して上條先生に名前を教えていただいたもので、このあたりでは冬の葉の裏の常連さんです。トウネズミモチの葉裏にじっとしていたのですが、まだ寒さが足りないのか、レンズを近づけると歩き始めてしまいました。

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(2018.12.08・明石公園)

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2018年12月 8日 (土)

リノグレナ属の一種(Rhinoglena ?frontalis )

まだフィルムカメラを使っていた11年前に撮ったもので、画質の悪いのはご容赦ください。
撮影当時、手持ちの図鑑類には似たものが見つからず、その後も長い間謎のワムシだったのですが、最近入手した「日本淡水プランクトン検索図説」のおかげでようやく所属が判明しました。ツボワムシ科のリノグレナ属 Rhinoglena で、図鑑には2種掲載されていますが、そのうちの R. frontalis によく一致します。ネット検索では、海外サイトの画像がいくつか出てきました。ツボワムシ科というのは意外でしたが、このリノグレナ属はミズワムシ属 Epiphanes とともに同科では数少ない被甲を持たないグループなのだそうです。
分布は兵庫県伊丹市とされているので、図鑑の執筆時点では国内の他の場所からの報告がなかったのかも知れません。浅い池沼を生息地とするが、あまり見当たらない、とあります。下の写真を撮影した時にはかなりの個体数が採れたのですが、その後同じ場所で度々採集しているにもかかわらず、未だに再会出来ません。
撮影時の記録が曖昧で、正確なスケールを入れられないのですが、かなり大型のワムシだったと記憶しています。上記の図鑑には体長250-330µmとあります。

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全体の立体的な形は次の動画を見ていただいた方がよく分かります。



因みにこの動画は、20年以上も前に販売されていたフジのフォトビジョンという画像入力機、というか要するにテレビでフィルムや小型プリントを見るための器械ですが、それを接眼レンズの上にコリメート方式で載せ、その画像をDVDレコーダーで録画したものです。

(2007.03.06・明石公園 桜堀にて採集)

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2018年12月 6日 (木)

マルロモナス(ミノヒゲムシ)属の一種

以前に動画だけ出した、マルロモナス属 Mallomonas の一種です。ミノヒゲムシと言う和名がついていて、長い鞭毛の運動で前進します。
シャーレに入れた水の中を実体顕微鏡で眺めるとゆっくり泳いでいるのがよく見えますが、それをスライドガラス上にとってカバーガラスをかけて観察する場合、水の層の厚みに十分すぎるくらいの余裕がないとすぐに動きを止め、やがて細胞の内容物を吐き出して死んでしまいます。今回は大きさや形の異なる複数の種が見られました。

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この2細胞は多分同種で、レンズに対する角度が異なるだけです。

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こちらは別の種でしょう。

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最初と同じ種だと思います。鞭毛がはっきり写った数少ないカットの中の1枚です。

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上と同じ細胞です。

動画です。



(2018.11.27・明石公園 桜堀にて採集)

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2018年12月 5日 (水)

ケシキスイ科の一種

枯れ葉の中に転がった落ち枝の裏側にくっついていました。
よく樹液に集まっているクロキマダラケシキスイだろうと思って撮影しておいたのですが、写真をよく見ると違っていました。保育社の甲虫図鑑で調べるとアカマダラケシキスイ Lasiodactylus pictus あたりが近そうに思われますが、検索表を辿ろうにも写真から必要な特徴を確認するのは難しく、候補を絞りきれません。体長は約5mmです。

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(2018.11.27・明石公園)

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2018年12月 3日 (月)

イトダニ科の一種

地面に落ちた枝を裏返したり、朽ち木の樹皮を剥がしたりするとよく見つかる、お馴染みのヘルメット型のダニです。以前に出した記事では最初イトダニ科としていて、その後セマルヤリダニ科に似ているというコメントをいただいたので?印付きでそちらに変更していました。ところが今回改めて調べていると、最近のBABAさんのブログでイトダニ科とされている記事を見つけました。こちらはダニの専門家の方から教えていただいたとのことですので確実だと思われます。以前の記事(2016.08.122016.12.12)も修正しておきました。

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(2018.11.27・明石公園)

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2018年12月 2日 (日)

ハイイロチビフサヤスデ

目新しいものが見つからないのでお馴染みさんが続きます。
ケヤキの樹皮下に集まったハイイロチビフサヤスデです。当ブログでは7年前に一度掲載していて、撮影した場所も今回と同じ、木も同じかもしれません。違いと言えば、前の記事では見えなかった脚がちらりと写っていることくらいでしょうか。

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(2018.11.17・明石公園)

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2018年12月 1日 (土)

オオスズメバチ

昨日の記事の、クロオオアリが集まっているウバメガシの幹の裏側にはオオスズメバチが来ていました。
この公園でも、以前ほどこのハチを見かけなくなったように思います。巣が見つかり次第駆除されるからでしょうが、我が国を代表するこの強大な昆虫が少なくなるのは寂しいですね。

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(2018.11.27・明石公園)

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