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2018年12月 8日 (土)

リノグレナ属の一種(Rhinoglena ?frontalis )

まだフィルムカメラを使っていた11年前に撮ったもので、画質の悪いのはご容赦ください。
撮影当時、手持ちの図鑑類には似たものが見つからず、その後も長い間謎のワムシだったのですが、最近入手した「日本淡水プランクトン検索図説」のおかげでようやく所属が判明しました。ツボワムシ科のリノグレナ属 Rhinoglena で、図鑑には2種掲載されていますが、そのうちの R. frontalis によく一致します。ネット検索では、海外サイトの画像がいくつか出てきました。ツボワムシ科というのは意外でしたが、このリノグレナ属はミズワムシ属 Epiphanes とともに同科では数少ない被甲を持たないグループなのだそうです。
分布は兵庫県伊丹市とされているので、図鑑の執筆時点では国内の他の場所からの報告がなかったのかも知れません。浅い池沼を生息地とするが、あまり見当たらない、とあります。下の写真を撮影した時にはかなりの個体数が採れたのですが、その後同じ場所で度々採集しているにもかかわらず、未だに再会出来ません。
撮影時の記録が曖昧で、正確なスケールを入れられないのですが、かなり大型のワムシだったと記憶しています。上記の図鑑には体長250-330µmとあります。

_dsc3194

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_dsc3156

_dsc3207

全体の立体的な形は次の動画を見ていただいた方がよく分かります。



因みにこの動画は、20年以上も前に販売されていたフジのフォトビジョンという画像入力機、というか要するにテレビでフィルムや小型プリントを見るための器械ですが、それを接眼レンズの上にコリメート方式で載せ、その画像をDVDレコーダーで録画したものです。

(2007.03.06・明石公園 桜堀にて採集)

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