アカメガシワの真珠体
名前通りの赤い色をしたアカメガシワの新葉を眺めていると、以前ヤブガラシでお馴染みになった真珠体(真珠腺)らしきものが葉裏にたくさん出来ているのに気が付きました。
どうしても卵割初期の卵のように見えてしまうのはヤブガラシのものと同じですね。
(2019.04.18・明石公園)
名前通りの赤い色をしたアカメガシワの新葉を眺めていると、以前ヤブガラシでお馴染みになった真珠体(真珠腺)らしきものが葉裏にたくさん出来ているのに気が付きました。
どうしても卵割初期の卵のように見えてしまうのはヤブガラシのものと同じですね。
(2019.04.18・明石公園)
ヤブガラシの葉の裏でよく見かける虫の卵のような半透明の球体が、実は真珠体、または真珠腺と呼ばれる、植物自身が分泌する栄養体だということはBABAさんの記事を見てはじめて知りました。
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以前BABAさんのブログで、ヤブガラシやオクラの葉に見られる虫卵状の物体が紹介されていました。その正体は真珠体 Pearl bodies または真珠腺 Pearl glands と呼ばれる植物自身が分泌する栄養体で、その役目はハダニ類の食害から身を守るためにその天敵であるハモリダニ等を呼び寄せることにあるらしいということでした。
で、下の写真はアラカシの新葉の表なのですが、その真珠体に似た、しかしはるかに小さな球体が多数並んでいるのが見えます。これもヤブガラシ等の真珠体に相当するものではないかと思うのですが、その役割も同じなのかどうかは分かりません。ブドウの蔓にできるブドウ真珠 Grape pearls と呼ばれる球体では、単なる植物の生理現象という見方もあるそうです。
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シンジュの幹を上り下りするアリを眺めていると、上っていくアリの多くが同じようなものを運んでいます。アリはハリブトシリアゲアリで、運んでいるのは種子のようです。このアリが樹液やアブラムシの甘露に集まっているのをよく見かけますが、植物の種も集めるとは知りませんでした。
少し離れて眺めているとたいした速さでもないのですがこの倍率でファインダを覗いていると飛ぶように視界を横切っていきます。それを追いかけながらシャッターを切りまくって、どうにかピントの合ったのは10枚に1枚もありません。
この個体で体長約3.4mmです。
さて、このアリが運んでいるのは何の種子だろうと思って足元を見ればちょうど花期の終わったホトケノザがたくさん生えています。試しに2、3本採って手のひらの上に種を落としてみればどうやら当たりのようです。次に、数は少ないですが一緒に生えていたヒメオドリコソウの種子を調べればこれも大変よく似ています。アリが運んでいたのは主にこの2種の種子だったようです。
これがホトケノザの種子。黒っぽくて長さ1.6~2mmくらいです。上の1~3枚目でアリが運んでいるのがこれでしょう。
こちらはヒメオドリコソウ。同じくらいの大きさですがホトケノザよりすこしずんぐりしていて淡色です。4枚目のアリの荷物はこちらのようです。
さて、これらの種子はどちらも尖った方の先になにやら白っぽい物質がくっついています。これはエライオソームと呼ばれるもので、これがアリを呼び寄せるのだそうです。つまり植物が種子をアリに運ばせるために進化させた物質で、種子を巣に持ち帰ったアリはこのエライオソーム以外の部分は食べずに捨ててしまうので種子の散布に貢献することになるという戦略です。
と言うことで、最初ハリブトシリアゲアリもクロナガアリのように植物の種を幼虫の餌として蓄えるのかと思ったのですが、ちょっと意味が違っていたようです。
(2013.04.17・神戸市中央区)
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子供の頃親が買ってくれた顕微鏡に付いていたプレパラートセットの中に「グミの鱗毛」というのがありました。顕微鏡で覗くと赤紫色の花びらのようなものが見えましたが、自然状態でそれがどこにどんな具合についているのかを知ったのはずっと後、虫の写真を撮り始めてからのことです。と、いうような古い話を、先日BABAさんのブログでアカメガシワの星状毛が話題になったのを見て思い出しました。
で、折から深刻なネタ不足でもあり、早速仕事場近くの植え込みからナワシログミの葉を失敬してきて記事の足しにすることにしました。
古い葉では葉表の毛が落ちてしまっているので、表面に白い粉をまぶしたように見える枝先の小さな葉を採ってきました。これはその表側です。(以下、撮影倍率は同じです。)
同じく葉表を、やや斜め方向から。
葉の裏ではびっしりと重なり合うように密生しています。
(2012.11.23・神戸市中央区にて採取 CombineZPで深度合成)
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公園の片隅に刈り残された草むらを抜けてくると、膝から下は靴の先までびっしりとこの緑色の実に覆われていました。ご存知のようにその接着力はひっつき虫の中でも特に強力で、軽く手で払ったくらいで落ちるものではありません。
まことに厄介な植物ですが、折から肝腎の虫探しは極めて不調でもあり、一休みしてこの憎きひっつき虫の構造を眺めてみることにしました。
服にくっついたものを剥がしてみると粘りつくような、何か粘着性の液体でも関わっているような感触がありますが、見たところ鉤状の毛が密生しているだけで粘球のようなものは無さそうです。背景の青色は穿いていたジーンズの色です。
鉤状の毛は高さ0.2mm前後。なるほど見事な構造ですが、こんな微細な毛からあれほど強力な接着効果が生まれるのかと思うと不思議な気もします。
(2012.10.12・学が丘北公園)
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三日前に出したウヅキコモリグモを追いかけている時に、足元の畦道にたくさんのツクシが生えているのに気付きました。この春は寒い日が続いたのでツクシの出るのも遅かったようです。目当ての虫もまだ少ないので、久しぶりにツクシ採りを楽しんできました。
ツクシの胞子を顕微鏡で見ながらごく軽く息を吹きかけると2本の「弾糸」(4本に見えますが根元でつながっているそうです。)がくるくると巻きつきます。昔子ども用の図鑑で覚えた遊びですが、たまにこの季節になると思い出してやってみます。
(2012.03.29・神戸市西区押部谷で採集)
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